石碑に頭を下げる内堀会長
警官も思わずぽつり 「あいつ倒れるんちゃうか?」
その後、他組織のトップも高級車に乗り、会場に続々と到着。内堀会長と貞方理事長が出迎えに現れ、談笑しながら建物内に入った。
この日の気温は33度を超えていた。直射日光を浴びるスーツ姿の組員らは全参加者が到着するまでの約1時間、直立不動。地面からの照り返しも激しい。ハンカチで顔を拭くものの汗は止まらず、スーツに大きな汗染みを作る組員も見受けられた。
これには集会用テントのなかにいる警官からも「あいつ(汗をかいている組員)倒れるんちゃうか」との声が上がったほど。普段はめったにメディアに声をかけない暴力団側からも現場にいたカメラマンに対し、「水あるんか? 飲んでええからな」と話しかける場面も。
会合は1時間ほどで終了。トップの間でどういう会話が繰り広げられたかはわからないが、笑顔で会場を後にする参加者もいた。前出・実話誌記者はこう指摘する。
「暴力団には警察だけでなく世間からも厳しい目が向けられていて、活動に大きな制限が加えられている。実際、この日も会合が行なわれていた午前、東京都新宿のマンションにある住吉会の本部事務所に多くのマスコミが集まった。東京地裁が使用差し止めの仮処分を下したことを受け、執行官が仮処分の決定を知らせる文書を公示するためにマンションに立ち入ったからだ。
六代目山口組の分裂抗争も解決の糸口が見つからないまま今夏で10年目に突入する。取締りが強化されるなか、組員も高齢化し、どの暴力団も“組織としてどう存続していくか”という厳しい問題に直面している。今後はこうした組織同士の連携も今まで以上に強めていく考えではないか」