芸能

《1年8か月ぶりの復活》氷川きよしがステージで見せた進化 ファンを安堵させた完璧な歌声と袴姿での“ズンドコ”披露 

“復帰ライブ”を開催した歌手の氷川きよし(著者撮影)

“復帰ライブ”を開催した歌手の氷川きよし。撮影OKのファンサービスもあった

 歌手の氷川きよし(46才)が“復帰ライブ”を開催した。1年8か月ぶりのステージで氷川はどんな進化を見せたのか? このライブを取材した、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。

 * * *

 2023年1月1日より歌手活動を休養していた氷川きよしが17日、約1年8か月ぶりに活動を再開。東京・有明の「東京ガーデンシアター」のステージで復帰した。

 タイトルは「KIYOSHI HIKAWA+KIINA 25th Anniversary Concert Tour ~KIIZNA~」。当初の予定では16日に初日を迎えるはずだったのだが、台風7号の影響により観客の安全を第一に考え、同日の公演は延期された。復帰を待ちに待っていたファンは悲しみに暮れただろうし、氷川本人も落胆したに違いない。

 どんな顔で出てくるのだろうか? テンションは? 第一声は? などと気をもみながら開幕を待っていたのだが、その想いは無駄になった。

一瞬たりとも声がかすれたり、伸びが悪かったりするところはなかった

 スッキリとした表情で、ツルンという表現がピッタリな玉子肌。”どれほどたくさんの人に励まされて ここまで来たんだろう”という思いの歌詞で始まる『WALK』を1曲目に選び、「皆さ~ん、ありがとうございます! 今日は思い切り楽しんでください!」と高らかに挨拶した。

 心身ともに健康なのだということは、全くブランクを感じさせない歌声からもわかった。しかも、一瞬たりとも声がかすれたり、伸びが悪かったりすることなく、ほぼノンストップで歌い続けるのだ。

 安室奈美恵のコンサートを観たことがある方は、「話すこと……、ないよね~」と苦笑しながら、いわゆるMCコーナーを全く設けずに歌い続ける彼女の姿を覚えているだろうが、17日の氷川のステージ前半は、そんなアムロちゃん状態。メンバーを一新したバンドをバックに、デビュー時からのファンも、そして『限界突破×サバイバー』から付いた新規の若手ファンも心ゆくまで楽しませ、満足させたのである。

 一部では、『箱根八里の半次郎』をはじめとする“股旅演歌”や、コミカルな振りつけの『きよしのズンドコ節』などを氷川が「もう歌いたくない」と言っているという報道があったので、どうなるかと心配していたファンも少なからずいらしただろう。が、その心配も無用だった。ファンの皆さんの中には「袴姿で歌ってくれた」と大喜びしている方もいらした。自分を一人前の歌手に育ててくれた“股旅演歌”も大切にしている「変わらない、きよしくん」が、そこにいたからだろう。

 ただ、全体的に衣装はシンプルだったように思う。過去のコンサートでは、そのまま『NHK紅白歌合戦』に出られそうなド派手な衣装が多かったものだが、今回はデニムのセットアップ含め5パターンと、衣装替えも少なく、氷川の姿がステージ上にない時間も本当に少なかったのである。

 ステージと客席が近い「東京ガーデンシアター」のレイアウトとも相まって、6500人のファンは近くで氷川を堪能できたはず。

 また、近年は自身の想いをストレートに歌詞にした曲も多いのだが、モニターに映し出されるフレーズと、氷川の魂の歌声に涙するファンも多かったようだ。

関連記事

トピックス

長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
【二大ヒーロー夢の初対談】60周年ウルトラマン&55周年仮面ライダー、古谷敏と藤岡弘、が明かす秘話 「それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれた」
週刊ポスト
小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン