ニュージーランドの児童公園。周囲をフェンスで囲まれており、ベンチに座ることで子どもの見張り番のようになる

ニュージーランドの児童公園。周囲をフェンスで囲まれており、ベンチに座ることで子どもの見張り番のようになる

 さらには、犬を連れた人も公園内のドッグゾーンで一緒に遊べるようになっています。日本では公園で犬を放すことができないので、散歩の通り道にしかなっていませんが、ドッグゾーンで人が犬と一緒に公園に滞在できるようにすれば、人の目が生まれますから子どもが安全になるのです。

 海外の公園は、基本的にこのようにゾーンが区切られています。これをゾーニングと言います。子どもはここ、大人はここ、犬を連れた人はここという具合にゾーンが分かれていることで、それ以外の人間が「入りにくい」場所になっているのです。

 日本のマンションには、ちょっとした公園や緑地が付属していることがよくあります。法律でそうしたスペースをつくるように促されているのです。

 ところが、こうした公園も深く考えずにつくったものがほとんどで、防犯面が考慮されていない、入りやすく見えにくい危険な場所がたくさんあります。

 犯罪機会論が浸透している国では、公園の場所と建物のレイアウトは一体化しています。公園は決して「オマケ」ではないのです。大きな公園ではトイレの場所を決めるのにも神経を使います。設置の基準はやはり「入りやすい」「見えにくい」場所を避けることです。

 そうしたことに無頓着なまま、遠くの公園は危ない、マンションのすぐ下の公園なら安全だと思うのは危険ですから、十分気をつけたいところです。

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