芸能

【40年目の秘話】堀ちえみが振り返る『スチュワーデス物語』 「不器用な主人公の一生懸命さは、撮影についていこうとする私の姿そのものでした」

堀ちえみが撮影時の思い出を語った

堀ちえみが撮影時の思い出を語った

 新人スチュワーデスの奮闘を描いたドラマ『スチュワーデス物語』(TBS系列)の放送から40年。平均視聴率約20%の人気ドラマのセリフ「ドジでのろまなカメ」「教官!」は流行語になるほどの社会現象となった。主役を演じた堀ちえみが、撮影時の思い出を語った。

「『スチュワーデス物語』の出演が決まった時、すごいプレッシャーでした。でも、やるっきゃないと」

 1984年の放送終了から40年を経て、堀ちえみはこう振り返る。ホリプロタレントスカウトキャラバンでの優勝を機にデビューし、撮影当時は16歳。『スチュワーデス物語』は、事務所の先輩だった山口百恵主演の『赤いシリーズ』と同じTBSと大映テレビの制作で、JALの全面協力という“絶対に失敗できない”圧力がかかっていた。

「実は第1話を撮り終えるまでに1か月かかりました。私が演じる松本千秋は不器用だけれど、何ごとも全力で取り組む性格。監督から演技に一生懸命さが足りない、息遣いが浅いからセリフが軽く聞こえるなどと注意され、何度も何度も撮り直しました。主人公の一生懸命さは、撮影についていこうとする私の姿そのものでした(笑)」

 ドラマの特徴だった印象的なセリフには、制作陣のこだわりがあった。名フレーズ「ドジでのろまなカメ」は、第17話で村沢教官が初めて発している。

「ドジで間抜けとか、のろまな娘とか、第1話から少しずつ言葉を変え、試行錯誤を経て誕生したセリフです。撮影では細部へのこだわりもすごかった。社交ダンスや阿波踊りなど数十秒の場面も、専門家から指導を受けました。私だけ冬も半袖の制服を着ていたのは、“松本千秋は楽をしてはいけない”というスタッフの想いからでした」

 堀たちは、英会話や緊急海上避難訓練など本物に近い研修を実践した。

「松本千秋はドジでのろまという設定です。私は4歳から英会話を習い、中学では英語部だったのですが、わざとたどたどしく喋りました。水泳も得意で1kmを遠泳できるのですが、11月の冷たい海で溺れました(笑)」

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン