国内

【10.27総選挙289全選挙区緊急予測】自民党“裏金議員”45人のうち20人以上が落選の可能性 選挙後に旧派閥の勢力図が大きく変わり、安倍派の政治支配終焉か

二階伸康氏ら世襲議員も続々と出馬するが…(写真/共同通信社)

二階伸康氏ら世襲議員も続々と出馬するが…(写真/共同通信社)

 国会論戦をすっ飛ばして一気に解散・総選挙へと突き進む石破茂・首相。総裁選で党の“顔”を代え、ボロが出ないうちに選挙を乗り切ろうという腹だが、有権者はそう甘くはない。永田町で50年以上にわたり政治取材を続け、数々の選挙で当落予測を的中させてきた野上忠興氏(政治ジャーナリスト)が、全289小選挙区の最新情勢を詳細分析。その結果は衝撃的なものとなった。【全3回の第3回。第1回から読む

旧安倍派がW逆風で大惨敗

 全国を見渡すと、中根一幸氏(埼玉6区)、小田原潔(東京21区)、高鳥修一氏(新潟5区)、田畑裕明氏(富山1区)、若林健太氏(長野1区)、青山周平氏(愛知12区)、宗清皇一氏(大阪13区)、谷川とむ氏(大阪19区)など、裏金問題と旧統一教会問題の双方で名前が挙がった旧安倍派の若手議員は軒並み苦しい戦い。

 小選挙区に出馬する自民党の裏金議員45人のうち20人以上が敗北する可能性がある。

 旧統一教会と関係があった議員も厳しい審判を受ける。

「教団のイベントに参加したり、教団の活動を支援したりしてきた議員には選挙に弱い人が多い。1票でも欲しいから、選挙で教団に依存して関係が深まった。そうした議員は今回、有権者の批判にさらされるだけでなく、教団の支援もない。公明党支持者の協力も得にくいでしょう。小選挙区での当選どころか、比例復活も難しくなりそうな議員が多い」

 旧統一教会の韓鶴子総裁を「マザームーン」と呼んだ山本朋広氏(神奈川4区)、ビデオメッセージで韓総裁に「真のお母様」と呼びかけた土井亨氏(宮城1区)をはじめ、山際大志郎・元経済再生相(神奈川18区)らが旧統一教会批判で追い詰められている。

 自民党総裁選の決選投票では、旧派閥の議員たちが再結集する動きが見られた。

 だが、野上氏は、総選挙後は旧派閥の勢力図が大きく変わることが予想されると指摘する。

「旧統一教会との関係も裏金問題も、中心になったのは最大派閥の旧安倍派であり、同派の多くの議員が関与していた。総選挙で最も情勢が厳しいのも同派の議員たちです。解散前には100人を超えていた旧安倍派ですが、大幹部をはじめ議員の落選が相次ぎ、選挙後には勢力が大きく減るでしょう。この総選挙は安倍派の政治支配の終焉をもたらすのではないか」

関連記事

トピックス

お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」とは
《「ととのった〜!」誕生秘話》『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン