国内
2024衆院選 自公惨敗、政界再編へ

高市新党誕生で“政界大再編”の可能性 自民・立憲民主の「大連立」を中心に右派・中道・左派の3大グループという構図に

自民と立憲の「大連立」という可能性も(左から石破茂氏/写真=共同通信社、野田佳彦氏/時事通信フォト)

自民と立憲民主の「大連立」という可能性も(左から石破茂氏/写真=共同通信社、野田佳彦氏/時事通信フォト)

 今回の衆院選を受け、米ニューヨーク・タイムズは「日本の有権者は自民党を罰したようだ」「日本政治はこの数年で、最も不安定な時期を迎える」と報じた。自民党総裁選で注目を集めた勢いで解散総選挙を乗り切ろうとした石破茂・首相の目論見は大きく外れ、恨みを募らせた反主流派との政争が始まる。発火点と見られるのは高市早苗・前経済安保相だ。高市氏を支持する反主流派がここぞとばかりに“石破降ろし”に動いた結果、石破首相退陣。さらには高市新党結成で自民党分裂といったシナリオも想定される。そして、その先にあるのは政界大再編だ──。【全4回の第4回】

自民と立憲の大連立の可能性

 高市新党が飛び出せば、それを引き金に政界全体を巻き込む大再編につながっていく。

 自民党が過半数を確保して政権を維持するには大きな連立の組み替えを迫られるわけだが、すでにその事態に備えている様子が窺える。

 森山裕・幹事長は連立組み替えの可能性について、選挙中から「政策的に一致することができれば、会派を同じくして日本の発展のために一緒に頑張るということも大事なことだ。拒むことはあってはならない」と前向きな発言をしている。

 掲載の図は、これから起こる政界再編に向けた149人のプレイヤーの立ち位置を示した相関図だ。

石破首相退陣! 高市新党爆誕で立憲と「大連立」へ

石破首相退陣! 高市新党爆誕で立憲と「大連立」へ

 石破政権で主流派に属する自民党議員が言う。

「現在の主流派には、高市氏や彼女を担ぐ旧安倍派の連中が生き残ると、いつまで経っても党のイメージが刷新されないという懸念が根強くある。であればむしろ、高市支持派にはさっさと出ていってもらって、右寄りの日本保守党や参政党を取り込むなり組むなりしてもらえばいい。その時は、維新や国民民主との連立に組み替えても過半数には届かない状況になるので、立憲民主に手を突っ込んでいくことになるだろう」

 まさかの野党第一党の立憲民主との「大連立」という話だが、専門家や関係者の話を総合すると、今後の政界がその大連立を中心に、右派・中道・左派の3大グループへと再編されていく可能性が十分にある。

 まず、政治ジャーナリストの宮崎信行氏は、「自民と立憲民主との大連立の実現性はある」と見る。

「立憲民主の期限付きの連立参加は考えられます。自公が少数政権になった場合、来年の参院選までの間、来年度予算を成立させる限定的な連立はなくはない。

 民主党政権時代の東日本大震災の時は、民主、自民、公明の3党で復興基本法を成立させたことがある。当時の自民党政調会長で合意をまとめたのが石破首相だった。また立憲民主の野田佳彦代表も首相時代に民自公で消費税率を10%に引き上げる3党合意を結んだ。連立を協議する人脈はある」

関連キーワード

関連記事

トピックス

国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
普通のおじさんがSNSでなりすまされた(写真提供/イメージマート)
《50代男性が告白「まさか自分が…」》なりすまし被害が一般人にも拡大 生成AIを活用した偽アカウントから投資や儲け話の勧誘…被害に遭わないためには?
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン