大勢に見送られ笑顔のみのもんた(2013年4月)

大勢に見送られ笑顔のみのもんた(2013年4月)

終活という言葉は嫌い

 古希を過ぎても「酒は生きがい」と豪語していたみのは、闘病中も飲酒を控えることはなかった。週末になると昼から缶ビールを2本飲み、日本酒なら最低5合、ウイスキーはロックでボトルを半分以上あけることも珍しくなかったという。

「医師から処方された薬がドンペリドン。消化器系の運動異常を改善する薬ですが、シャンパンの有名銘柄に似た名前が気に入って、喜んでのみ続けていたそうです。もっとも、どんなに明るく振る舞っても、仕事に支障が出始めたことにはショックを隠せずにいました。言葉がつかえて黙ってしまうことが次第に増え、医師からパーキンソン病の初期症状の可能性があると指摘されたそうです。

 体力の限界を痛感したみのさんは、2020年3月にレギュラー出演していた人気バラエティー番組『秘密のケンミンSHOW』(日本テレビ系)を“勇退”し、30年以上続けたテレビの仕事に区切りをつけました」(みのの知人)

 最盛期には『午後は〇〇おもいッきりテレビ』(日本テレビ系)をはじめ、週に16本のレギュラー番組を抱えていたみのは「1週間で最も多くの生番組に出演する司会者」としてギネスに認定されたこともある。しゃべりに自信を持っていたみのにとって、言葉が出なくなる症状は痛恨の極みだった。

「“終活”という言葉を嫌い『死に向けて追い立てられているようで心が萎える』と語る一方で、家族のために“生前整理”は積極的に行っていました。芸能活動とは別に父親から受け継いだ水道メーター会社『ニッコク』の社長を務め、2020年12月に社員に社長の座を譲って会長に就任しています。この数年の間に会社名義で所有していた複数の不動産を息子や孫の名義に書き換えているのも、相続対策の一環とみられています」(前出・芸能リポーター)

 しゃべりを武器にみのが築き上げた資産は莫大だ。2005年、最後に公示された長者番付でみのの納税額は2億円を超え、年間の推定所得は約5億5000万円。2年連続でタレント部門の1位に輝き、2位の中居正広を大きく突き放した。

「各地に所有する不動産や株式などを合わせれば、総資産は50億円を下らないとも報じられました。自宅は神奈川・鎌倉の3000坪の敷地に約7年をかけて建てた大豪邸。朝6時に起きて広大な庭を散歩した後、コーヒーをいれてゆっくり朝食をとり、昼前までに会社に行って夕方には仕事を終える悠々自適な生活を送っていました」(前出・みのの知人)

 みのの専属スタイリスト兼付き人でもあった最愛の妻、靖子さんは豪邸の完成を見ることなく2012年5月にがんで他界。66才の若さだった。

「会見を開いたみのさんは、悲しみに暮れ『妻として百点満点だった。生きているうちになぜ言えなかったのかな。こんなにいとしい人がいたんだといまわかりました』と涙を浮かべていました。亡くなった後もお骨の前で2か月間、酒を飲みながらずっとしゃべりかけていたそうです」(取材した芸能記者)

 失意のみのをさらに落胆させたのは、靖子さんが亡くなった翌年9月、日本テレビに勤務していた次男が窃盗未遂の疑いで逮捕されたことだった。

「路上で寝ていた男性のキャッシュカードを使ってATMで現金を下ろそうとしていたところを警察官に咎められ、男性のバッグを盗んだ窃盗容疑でも再逮捕されたのです。後に起訴猶予処分となりましたが、みのさんは『女房だったら、息子と刺し違えて責任をとっていた。女房に申し訳ない』と沈痛な表情を浮かべて世間に謝罪しました」(前出・芸能リポーター)

 レギュラー出演していた『朝ズバッ!』(TBS系)の降板を余儀なくされ、どん底に落ちたみのを支えたのが、当時、銀座のクラブに勤めていた40才年下のA子さんである。

「韓国の女優、チェ・ジウに似た美女で、2人が“事実婚”状態にあることが『週刊文春』(2020年12月3日号)に報じられました。夜はクラブで働き、昼は介護の資格を取るために学校に通っていた彼女のために、みのさんは熱心に店に通いつめ、私生活もサポートしていたといいます」(前出・芸能リポーター)

 みのは後に自著『終活なんか、するもんか』に彼女との関係をこう記していた。

《妻の七回忌を過ぎた頃より、縁あって、大変僕によくしてくれる素敵な女性とときどき食事デートを楽しんでいます(中略)。生きている限りは、幾つになっても好きな異性ができて当然です。恋とは、生きるエネルギーそのもの。それがプラトニックでもいいのです》

 みのは一時期、再婚も考えていたというが、持病や周囲の反対もあって断念。別れる前にニッコクが港区に所有していた販売価格1億5000万円のマンションを彼女に気前よくプレゼントしている。

「マスコミが“老いらくの恋”と書いたことには激怒していましたが、みのさんにとってA子さんは間違いなく“最後の恋人”。一昨年に彼女が別の男性と結婚した後も、連絡を取り合っていたそうです」(前出・みのの知人)

関連記事

トピックス

1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン