国内

「女性が声を出していたから同意だと思った」「『痛い、やめて』の声が小さかった」で無罪になる? “性犯罪訴訟”で注目される2つの事件《現行法の問題点》

「同意はなかった」と明確に認定されているにもかかわらず、「無罪」となった事件が発生した(写真はイメージです)

「同意はなかった」と明確に認定されているにもかかわらず、「無罪」となった事件が発生した※写真はイメージです(imagemart)

「ありえない」──那覇地裁で、性被害の当事者や支援者らがそう口を揃える裁判員裁判の判決が下されたのは、昨年11月22日のことだった。

 同地裁は、20代の女性に対して性的暴行を加えたなどとして強制性交致傷、準強制性交致傷(刑法改正後の不同意性交致傷罪に相当)の罪に問われた男性に対して「犯罪の証明がない」として無罪を言い渡したのだ。那覇地検が控訴を断念したため、その後、この判決は確定した。

 一体どんな事件だったのか。

「事件があったのは県内の離島でした。被害を訴えた女性は男性とは顔見知りで、ほかの知人を交えて男性の自宅で飲酒した後にトラブルになりました。女性は泥酔してしまい、熟睡している間に最初の性被害に遭いました。男性は女性の服を脱がせて行為に及ぼうとしましたが、目的を果たせなかった。

 しかし、男性は翌朝、寝ている女性に再び性的接触を仕掛けたとされました。女性は多量の飲酒の影響で『反抗が著しく困難』だったとし、男性に無理矢理性行為を強いられたと主張。被害に遭った後に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負ったと訴えていました。

 男性は未遂に終わった夜の犯行について刑法改正前の準強制性交等致傷で、翌朝の犯行については強制性交等致傷の罪でそれぞれ起訴されたのです」(地元メディア関係者)

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン