インドに行った際の坂野尚子氏(坂野尚子氏のXより)
「私が在籍していた80年代と変わらない」と発信
そんな坂野氏は、フジテレビの2度の会見や第三者委員会の報告などを受けて、SNSで意見を発信し続けてきた。
「社員1000名を超える会社であるが、まず、実態は私が在籍していた80年代と変わらないと思った」「上場企業の軸となる子会社としてのガバナンスがない」「セクハラ、パワハラ蔓延というイメージがつき、真面目に仕事をしている社員も気の毒だ」「FMHとフジテレビの役員が重複している新人事には疑問をもたざるを得ない」などである。
この度の社外取締役候補として指名されたことについての投稿には、坂野氏のキャリアの軌跡を象徴するように各界の著名人や業界関係者やフジテレビの女性アナウンサーの後輩らから515の「いいね」が付き、「適任」「フジテレビを頼む」など269件ものコメントが届いている。
さらには自らのXで16日、「FMHには未来志向の改革を進めてほしいと願ってきました。社員・株主・視聴者・スポンサーなど、多様なステークホルダーがいる中で、現経営陣には次世代へのビジョンが欠けており、内からの改革は難しいからこそ、この機会をチャンスに捉え、新しいメディアの形を築く一助になればと思います」と意気込みを記している坂野氏。
経営者として、キャリアカウンセラーとして、そして元フジテレビアナウンサーとして、坂野尚子氏の全ての経験と知識が活かされるときが訪れようとしている。