老舗かまぼこ店『伊勢兼商店』を営む杉山夫妻

老舗かまぼこ店『伊勢兼商店』を営む杉山夫妻

──瑞希さんのボディビル挑戦に、そんな前日談があったなんて驚きです。ちなみに、瑞希さんはどうして出て行かれたんですか?

瑞希さん「その頃はもう全部がイヤになったんです。夫は営業でいろんなところを回るけど全然うまくいかないし、数字も悪いし。それで『もういい!』『何もしてくれないんだったら、出てく!』みたいな感じで、車で子ども連れて、東京の実家に帰りました。

 でも、全部捨てるつもりで出て行ったわけじゃなかったんです。なのに、連絡が一切なくなっちゃったので、『なんで連絡もしてこないの!』って逆に怒っているぐらいでした。まさか、裏でそんなことになっているなんて知らなくて……」

──エピソードの落差がすごくて……。

瑞希さん「ごめんなさい(笑)。だから、本当に皆さんに助けられて、今は私も明るくいられるし、夫もフィットネスうんちく語れるぐらい元気になったので」

──最後に、瑞希さんにとって“筋肉”とはなんですか?

瑞希さん「“輪”ですね。筋肉は、“輪”ができます。みんな仲間意識が強くて、すぐ友達になれるんです。筋肉協会のメンバーも“筋肉”があったから集まったメンバーですし、フィットネスのために東京から移住してくる人もいたりとか、筋トレには人を惹きつける何かがあるんだと思います。

 竹輪の“輪”じゃないですが、本当にちくわと筋肉で繋がった“輪”のおかげで、今もなんとか頑張れている状態です。正直、『伊勢兼商店』の経営が順風満帆かと言われたら、かなり厳しい。いつどの店が廃業してもおかしく業界の中で、自分たちが笑顔になれるように、今後も“筋肉”と向き合っていきたいですね」

(了。第1回から読む)

撮影/岩松喜平

【写真】夫と手を握り合って「パンプアップ」する瑞希さん、バッキバキに仕上がった筋肉美ボディ

▶︎はじめから読む 《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」

▶︎前の記事を読む 《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量

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