若かりし頃のCHA-CHA
その流れを変えたのは、CHA-CHAである。1988年に『欽きらリン530!!』をきっかけにデビューした5人組は、コメディアンの萩本欽一に徹底的に鍛えられていた。『欽きらリン』が終わると、萩本は出演者としては退いたが、演出家として『ビギニング!!チャチャ』『CHA-CHAワールド』などのバラエティ番組に関わった。メンバーの勝俣、松原、西尾、木野、中村は歌や踊りだけでなく、お笑いの練習をみっちりしていたのだ。木野が当時を振り返る。
「30分や1時間の番組のために、週3日前後は昼過ぎから24時まで稽古していました。もちろん、その間に番組や取材があれば抜けますけど、一定の時間は必ず確保されていましたね。台本のあるコントの練習はもちろん、萩本さんに突然『はい、警察官と犯人』と突然振られ、アドリブでコントをする時もありました。その中で、間の使い方やツッコミ方などを細かく教えてもらいました」
木野は、欽ちゃんのある言葉が印象に残っているという。
「『踊れるヤツは“間”がいいんだよ』とよく言っていました。“間”は笑いにつながる。(草なぎ)剛も最初、『欽きらリン』に出ていたから、そうとう萩本さんに鍛えられたと思います」