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《長嶋茂雄さんが89歳で逝去》20年に及んだ壮絶リハビリ生活、亡き妻との出会いの場で聖火ランナーを務め「最高の人生」に

「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

 プロ野球・巨人の長嶋茂雄終身名誉監督が6月3日、肺炎のため亡くなった。89歳だった。

 長嶋さんは2004年3月4日に自宅で倒れた。脳梗塞の中でも後遺症が大きいとされる心原性脳塞栓症で、右半身の麻痺と言語障害が残った。当時、主治医が「寝たきりも覚悟してください」と家族に告げたというが、長嶋さんは1週間で立ち上がると、2週間目には介助されながらもベッドの周りを歩きだして、すぐにリハビリを開始した。あるスポーツジャーナリストが当時を回想する。

「長嶋茂雄さんには“長嶋茂雄”としての矜持があります。倒れた後に少し太りましたが、公の場に出るにあたっては、ベスト体重に戻していました。お年を召されてからも、現役時代の体型を維持するべくトレーニングや食生活に気を払っていました」

 退院後はリハビリ施設に週3回通い、そのハードな内容は周囲が舌を巻くほどだった。

「速度や傾斜が細かく変化するよう設定されたランニングマシン、ペダルこぎ、ショルダープレス、レッグプレスなどが組み込まれた専用メニューを約1時間こなしていました。一般的な成人男性でも疲れる運動量だと思いますが、長嶋さんは休憩をほとんど取りませんでした。ご本人が『これはリハビリじゃない。筋トレだ』と語っていたのも頷けます。これがトップアスリートか、と感心したものです」(球団関係者)

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