無期限休業を発表した来来亭浜松幸店には保健所の職員が(右は公式Xより)
大手ラーメンチェーン店「来来亭」は6月10日、浜松幸店を無期限で臨時休業すると発表した。騒動のきっかけは、X(旧Twitter)に投稿された「チャーシューの上を虫のようなものが数匹這っている動画」だった。休業の理由について、来来亭は公式HPで「異物混入の事実が発覚した」と公表している。
休業が決まった翌日、対応に追われていた中年の男性店長は、NEWSポストセブンの取材に約1時間にわたって真摯に応じた。店長はその際、店舗にいなかったといい、店舗スタッフが確認したところ異物を目視できず、本来であれば保存すべきところ、現物を処分してしまったという。店長は監督責任について後悔の念を述べながら、考えうる混入経路について明かしたのだった。【前後編の後編。前編から読む】
「チャーシューを温めるときにはフタをする」
——Xに投稿された動画では、チャーシューに虫が這っているように見えました。どのような経路で、異物が混入してしまったと考えられるのでしょうか。
店長:業者から仕入れたチャーシューは、まずは店で炊いて、その後冷蔵保存して、実際にラーメンに乗せる際に温めています。温めるときは蒸し焼きのような手順を踏むのですが、蓋をするので、そのまま放置している場面は基本的にありません。
店が混んでいる時に、その温めている蓋が開けっ放しになっている瞬間もあるかもしれませんが、チャーシューを長時間放置していることはないんです。
——保健所の方の見解は?
店長:つい先ほど、一連のラーメンを作る工程を保健所の方にも見せて、ラーメンを出したんです。ですが、特に落ち度はないと。ウジ虫が卵を産みつけるのは一瞬のことなので、原因特定が難しいと言われました。
——ウジ虫なら、卵から孵化するまでに時間がかかるのでは?
店長:ネットの記事を見た情報で申し訳ないのですが、ニクバエというハエは、成虫を産みつけると。そうなると一瞬のことなので、切り分けたチャーシューにニクバエが成虫を産みつけたという可能性も否定できないのかなと。現物がなく、どの虫か特定できないので、何とも言えないのですが……。
——チャーシューの仕入れ段階で虫が湧いていたという可能性はある?
店長:業者から仕入れたチャーシュー自体に虫が湧いていたとしたら、お店で炊いた時点で死滅するはずなので、動画に見られるような生きている虫となるとやはり、お店のどこかで個別的に発生したと考えるしかないです。
——チャーシュー以外が原因の可能性も?
店長:そうですね、なので、メンマなどを含め、すべての経路を検査してもらっています。