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《JR埼京線内での痴漢疑惑》「歌舞伎町弁護士」が冤罪を証明も…不起訴から1年後に再度逮捕された依頼者が接見で発した言葉に困惑

「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏

「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏

 新宿に拠点を構え、これまでに3000件以上の風俗トラブルを担当してきた「グラディアトル法律事務所」の代表弁護士・若林翔氏のもとには、日々様々な相談が寄せられる。歌舞伎町のお膝元にある、紀伊國屋書店新宿本店の「新書部門(6月4週)」でランキング第1位を獲得した若林氏の著書『歌舞伎町弁護士』より、一部抜粋、再構成して紹介する。

 早朝のJR埼京線内で、痴漢の疑いで逮捕された依頼者。当番弁護士(弁護士会から派遣されて無料で初回の接見を行う制度)として接見した「歌舞伎町弁護士」は、冤罪も視野に入れて──。【前後編の後編。前編から読む

 * * *

 警察署での接見後、すぐに彼の母親に電話をした。私が弁護士であること、息子が逮捕されたことなどを伝えたが、当初は振り込め詐欺の電話ではないかと疑われた。知らない携帯電話の番号からの着信で「息子さんが逮捕された」と言われたのだ。信じられないのも無理はない。

 このようなケースで振り込め詐欺を疑われるのは初めてではない。しかし、誤解がすぐに解けなくても、とにかくまず話を聞いてもらう必要がある。

「このような状況ですので、詐欺を疑われるのも仕方がないと思います。このお電話でお金の請求をしたりしませんのでご安心ください。また、私の所属事務所や弁護士の登録番号などの情報をお伝えしますので、このお電話が終わりましたら調べてみてください。HPに記載してある私の法律事務所にお問い合わせいただいても構いません。今は半信半疑でいいので、少しお話を聞いてください」

 結局、母親は話を聞いてくれた。身柄引受書の記入をお願いしたところ、翌朝出勤前に事務所に来てサインしてくれることになった。

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