「高校は自主退学をする選択肢しかありませんでした」
「もちろん今でもよく覚えています。自主退学した後に、通信制の高校に通ったんですが、そこで実は男性と少し交際したんです。男性が嫌いだったので、なんとか克服しないとこの先、生きていけないという思いもありました。そこで告白してきた男性と交際しました。
でもその人にも問題があった。男尊女卑的だったんです。『見た目とか全然好きじゃないけど、性格がちょっといいから付き合う』とか私がスッピンでいると、『女なのになんで化粧しないの』とか、ショックなことをたくさん言われました」
そういったことが整形のきっかけになるのでしょうか。
「整形のきっかけの要素のひとつにはなっていましたね。最初に整形したのは通信制の高校を卒業して、大学入るまでの期間でした。二重を作るのに8万円くらいでした。これをきっかけに総額は400万円以上です。そのうちの大部分は骨を削って顔を小さくした費用です。あごと頬骨を2ミリずつくらい削って顔を小さくしました」
──元々小さいと思いますが、その少しの違いに大金をかけたんですね。
「若い女性にキレイであることをこの社会は求めています。アイドルなど容姿を仕事にしている人だけでなく、すべての仕事でキレイであれば損することはありません。資本主義が極限化した今の社会は、このようにして若い女性を消費している。容姿にお金をかけ続けていくうちに、そのようなことに気付いていったんです」
ニノミヤさんは通信制の高校を卒業後、国際関係を学ぶために、大学に進学した。しかしそこで学んだことは机上の空論や表層的なものばかりだと感じたという。