スカイツリーが見える猿江恩賜公園は1932年開園。花見の名所として知られ、犬の散歩やウォーキングに訪れる周辺住民も多い(写真提供/イメージマート)
警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、夜の公園で遭遇したセミの幼虫を獲る人たちについて。
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都内の公園で、セミの幼虫が乱獲される事案が相次いでいる、という記事が7月13日、産経新聞オンライン版に掲載された。深夜に公園の木々の中を外国人が探し回っている姿が度々目撃され、公園管理者が「採取禁止」を呼びかける貼り紙を掲示したという。
記事に掲載された東京都江東区の猿江恩賜公園に掲示された貼り紙には、中国語や韓国語などが併記されている。過去には食用目的での採取を禁止した自治体もあり、管理者側は夜間の大量採取を確認したことがあると話していると書かれていた。
筆者もここ数年、何度か夜遅く、公園の木の間に何かを探し回っている外国人らしきグループに出くわしたことがある。犬の散歩のため、日が沈み涼しくなってから公園に出かけるからだ。猛暑のこの時期、道路のアスファルトは日中、かなりの温度になる。犬が足の裏をやけどしないよう、地面がひんやりしてからが犬の散歩時間だ。公園では、夜遅くに犬を散歩させる愛犬家の姿をよく見る。
そこで出くわすのが、ライトもつけずに歩き回る外国人らしきグループだ。立ち並ぶ木の幹をチェックする者、うつむき加減で地面を探し回る者。暗い木々の中、ガザガザと足音だけで近づいてくる彼らは不気味でしかない。最初は何をやっているのかわからなかったが、ある時、セミの幼虫を捕獲しているということに気が付いた。手に持っていたビニール袋の中に、セミの幼虫が何匹も入っていたからだ。
その数を見れば、単に昆虫採集をしているのではないとすぐわかる。セミの羽化を楽しみに幼虫を捕獲しようとしている親子連れなどは、おおそよ20時から21時くらいに、懐中電灯かライトを持ち、虫かごを持っている。どこにいるのかよくわからないので、あちこちを照らし、話しながら見つけようと歩き回る。だが外国人らしきグループは違う。親子連れがいなくなる時間から、ポコポコと開いている穴の周辺を集中的に、ライトも持たず、ビニール袋片手に無言で探しているのだ。
猛暑続きのためか公園ではセミが大量繁殖。木々の間では、そこら中にセミの幼虫が出てきた穴が開いている。セミの幼虫は羽化するために、真夜中に地上に出てくる。地上に出てきた幼虫の動きは遅い。見つけさえすれば簡単に捕まえることができる。