当選確実となった参政党のさや氏(左)とボードに花を付ける同党の神谷宗幣代表(時事通信フォト)
参議院議員選挙で初当選した、参政党のさや氏へ注目がますます高まっている。ゼロ打ちと呼ばれる、開票開始直後に当選確実と速報されたことはもちろん、非公開だった本名が公表され、実は既婚者だったことも明るみに出た。さらに、結婚については略奪婚疑惑も浮上するなど、とにかく話題に事欠かない。政治家としての姿が見えづらいのに、なぜ多くの支持を集めたのか、臨床心理士の岡村美奈さんが分析する。
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シンガーソングライターの春ねむりさんが22日、自身のXを更新し、Sound Cloud上に楽曲『IGMF』を公開した。参議院選挙東京選挙区で初当選した参政党のさや氏に対する”怒り”を歌詞にしたというその曲は、かなり過激な内容だ。だが聞いてみれば、いや、歌われてみればさや氏の極端な主張がわかりやすくあらわになった。
春さんはこの曲を公開するにあたりXに、「参院選期間、あまりにもヘイトスピーチ聞きすぎて怒りがすごかったので爆速書きました 聞け」と呼びかけた。”ヘイトスピーチの主”は、参院選東京選挙区で秒殺といわれるほど早くに当確。春さんの怒りに火をつけたように、その演説は良くも悪くも人の感情を揺さぶりやすいものだった。
曲は、「私を皆さんのお母さんにしてください」と街頭で演説するさや氏の発言とみられる音声から始まり、それに「うちらはガキじゃない」と反論する歌詞が続く。長年ドイツ初の女性首相として働き、ドイツのお母さんと親しまれたメルケル氏でも、演説で「お母さんにしてください」とは訴えないだろう。
この街頭演説について、ライターの小川裕夫氏はNEWSポストセブンの『参政党、躍進の原動力は「日本人ファースト」だけじゃなかった 都知事選の石丸旋風と”無名”から当選果たしたさや氏の共通点』という記事で、その内容を稚拙、荒唐無稽と分析。行政経験がないため、演説内容は薄く時間も短いが、それがかえって猛暑の東京では功を奏し、現実離れした内容はネットニュースの格好の素材になったと書く。