フリーになって今年で5年目になった
「自分でひとつひとつ把握して、丁寧に責任をもってやっていきたい、と思っているからです。フリーランスになったのも、これからは自分自身を大事にして、自分の人生を自分で選択して、生きていけるようになりたい、と思ったからです。仕事も大事ですが、まずは自分あってこその仕事だと思っています」
中学2年生でデビューしてから退所するまで、ずっと仕事中心の生活だった。
「だから、コロナ禍で考える時間ができたとき、振り返ると“私には何もない、このままでいいのかな”と思ってしまったんです」
『ライフ』や『メイド刑事』を熱心に見たファンは多いだろう。とくに、『ライフ』の主人公をいじめる安西愛海役は強烈なインパクトを与えた。
「そう言っていただけるとありがたいのですが、当時の事務所の方ががんばってとってきて与えてくださった仕事であり、“私自身の力ではない”と思ってしまうのです。この世界は仕事があるのが当たり前ではありません。才能のある方が大勢おり、やる気のある方も大勢います。
そんななかで、私に続けていく資格があるのだろうか、ほかの仕事を探したほうがいいのではないか、と思ったことは何度もありました。ただ、そう考えていたタイミングで新しい仕事をいただき、一生懸命やってきました。ただ、ただ好き、という気持ちだけで走ってきたんです」
福田さんにはドラマで演じた安西愛海役の“自信満々で強くて隙が無い”という印象を持つ人が多いかもしれない。しかし福田さん自身はそんな世間からのイメージの裏で、自問自答を繰り返していたようだ。