2006年4月、中野サンプラザで行われた堀越学園入学式に出席した福田さん
思春期に浴びた「誹謗中傷」
「『イメージと違うね!』とよく言われます。実際の私は、意外と優柔不断な面や苦手なこともありますから。以前は完璧にできないと、よく自分に腹を立てていました。フリーになってからは自分自身と向き合い、そんな自分を知っていくことで、完璧ではない自分も受け入れることができるようになりました。それがフリーになってのこの5年間で、一番良かったことですね」
完璧主義の面があるという福田さん。いまも弱音や愚痴を吐くのは苦手なようだ。それは『ライフ』で悪役を演じた影響もあったという。
「当時の私のブログには、役の性格と私・福田沙紀を同一視した視聴者から、私個人への厳しい言葉の書き込みがたくさんありました。取材などでそのことを聞かれることもありましたが、平気なふりをして『それだけうまく演じていたということ。役者冥利につきる』などと答えていました。でも、それは“プロとしてはそう答えるべき”と考えてのことで、強がりでした。
私は『ライフ』でも、それまで通り、ただ与えられた役割を演じただけだと思っていたんです。だから私自身に対して『いじめるな』といった言葉が向けられるとは想像もしていませんでした。デビューしてまだ数年の16歳の私は受け止められませんでした。今でも恐怖心が残っているほどです」
福田さんにとっては苦しい思いをした作品だったが、『ライフ』で女優としての認知度は上がり、ますます仕事が忙しくなった。その忙しさのおかげで、つらい気持ちを乗り越えられたという。