名古屋場所14日目の西の溜席の最前列、「着物美人」として知られる女性がピンクの鮮やかな洋服姿で登場
新会場は「国技館で観戦しているような雰囲気」
昨年は愛知県体育館での最後の開催ということで7日目に観戦。茶屋関係者には新会場で開催される今場所は、初日に着物で観戦すると話していたという。14日目の打ち出し後、本人に洋服での観戦理由を聞いてみた。開口一番、「暑いですから…」と応じる。そして、こう続けた。
「今朝、東京から直接来たので洋服にしました。でも、明日は新会場のこけら落とし公演の千秋楽にふさわしいように着物で観戦します。夏らしいブルーの着物を着ようと思っています」
新会場を早く見たかったそうだが、14日目まで都合がつかなかったという。昨年までの会場は老朽化により空調が悪く、土俵回りの熱気は凄かったため、多くの人が汗だくで観戦していた。
「新会場は天井も高く開放感があり、クーラーもよく効いているのか、うちわや扇子を使う人が少なくなりましたね。これなら着物での観戦も苦にならないでしょうね。
それに客席もなだらかな傾斜で、音の響き方もいい。国技館で観戦しているような雰囲気です。あと溜席は変わらないですが、マス席は一目で広くなったのがわかります。そこは国技館より上ですかね。昨年までの会場にはなかったエレベーターも設置されているし、ロビーや通路が広くていいですね。もともと名古屋場所は浴衣の男女が多く、凄くいい雰囲気でしたからね。ただ、広すぎて迷子になりそうでしたが……(笑)」
こけら落とし公演は新横綱・大の里の圧倒的な強さでの3連覇を期待した関係者も少なくなかったが、この女性もそのひとりだったという。
「暑さもそうですが、平幕優勝が多いのも名古屋場所です。名古屋らしいこけら落とし公演になったんじゃないですか」
そう笑った。土俵回りの華やかな存在が、波乱続きとなった名古屋場所の最後の盛り上がりに花を添えることになりそうだ。