皆藤愛子(かいとう・あいこ)/1984年1月25日生まれ、千葉県出身
お天気については、沢朋宏アナをはじめ古川枝里子アナ、新人の友廣南美アナ、コメンテーターの清原博氏とレギュラー陣に4人も気象予報士がいることも『ゴゴスマ』の強みだ。
「沢さんから一度、『お天気では皆藤さんのほうが先輩ですから』と言っていただいたんですが、私は気象予報士の資格は持っていなかったので…。『めざまし』でお天気を担当していたときは、朝3時起きで4時前に局入りしてからメイクをすませ、5時には気象センターに行って気象予報士さんのレクチャーを受けていました。専門用語がたくさんありますし、下読みや尺調整などをして5時25分から本番開始でした」
外での中継にはビル風や豪雨がつきもの。視聴者の目に映る身だしなみには細心の注意を払っていたという。
「天候は急に変わることもありますし、お辞儀をしたときに髪が顔にかかるのを避けるため、髪型が乱れないようガチガチにスプレーで固めていました。朝5時前、メイク室で軽部(真一)さんと並んでひたすらスプレーを振っていましたね(笑)。それでも凄い風でクリアファイルに入れていた資料が飛んで行ってしまったり、北海道から沖縄まで『めざまし体操』をしながらお天気の中継をしたときには、さらに自然との闘いで……。印象に残るハプニングの1つが、中継先で牛さんが私の着ていた赤いジャージを引っぱって、脱がされそうになりながらも必死で原稿を読んだこと。今では笑い話ですが、その時は必死でした!」
そうした愛らしい言動に加え、彼女のファッションにも注目をしていた視聴者もいたのではないだろうか。
「学生時代は地味な格好ばかりで、生放送初日は眉毛の書き方すらわからなかった私ですが、お仕事を始めてからは毎日カラフルで可愛い衣装を着せていただき、だんだんとヘアメイクも上達していきました。メイクさんたちに色々教えていただきながらセルフメイクもできるようになったのは『めざまし』のお陰です。続けていく内に自分でも色々アイディアを出させていただいて……。お天気コーナーでは予定原稿のほか、その場の雰囲気や様子をいかにコンパクトに盛り込めるかを心がけていましたね。自分のコメントはそこの一言だけなので、スタッフさんと相談しながら、かなり気合いを入れていました。たくさんの方に助けていただきながらの生放送、日々本当に勉強させていただきました」
一球入魂ならぬ、二行入魂。長きにわたり現場スタッフや共演者、ファンから愛されている愛ちゃんは愛らしい見た目に反して骨太なアナウンサーだったのである。
(後編記事につづく)
取材・文/山田美保子、撮影/熊谷貫
【プロフィール】
皆藤愛子(かいとう・あいこ)/1984年1月25日生まれ、千葉県出身。2005年に朝の情報番組『めざましテレビ』の4代目お天気キャスターに就任し、“お天気お姉さん”として活躍し人気を博す。2011年からは同番組のメインキャスターを務めた。CMからドラマまで幅広く活動しており、現在は情報番組『ゴゴスマ ~GOGO!Smile!~』ほか、『BSイレブン競馬中継』のメインMCも務め、『デイリースポーツ』では競馬の“神予想”が話題となった
山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ、東京都出身。『踊る!さんま御殿‼』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『1周回って知らない話』(日テレ系)や『サンデージャポン』(TBS系)、『ドデスカ+』(メ~テレ)に出演