綺麗な海は“地中海の楽園”とも言われている
与党の内務担当大臣バイロン・カミリエリ氏は、「今回の事案は組織全体の問題ではなく、特定の職員の不始末」と火消しに走ったが、野党のダレン・キャラボット氏は「公務員が職務中に薬物を使用するなど許されない」と非難。「結婚式や洗礼式、職場でもコカインが“常態化”している」と警鐘を鳴らした。
「マルタは薬物にはゆるい国ですよ」と前出の現地在住者は話す。
コカイン少量なら「スピード違反感覚」
「2021年に大麻が条件付きで合法化されました。コカインのようなハードドラッグも、所持量が少ない場合(2g程度)は 、刑事裁判ではなく行政罰や、治療へ誘導するのが基本なんです。日本でいう自動車運転時のスピード違反くらいの感覚ですね。もちろん使用や販売は日本同様に厳格な罰則対象となっていますが……」
普通に生活している限り、日本ではコカインに触れるケースはそう多くはないはずだが、マルタでは事情が違うようだ。