れいわ新選組は、今回の参院選で3名が当選。木村英子氏(写真中央)は6年前に特定枠で当選し、今回は全国比例で当選(2025年8月写真撮影:小川裕夫)

れいわ新選組は、今回の参院選で3名が当選。木村英子氏(写真中央)は6年前に特定枠で当選し、今回は全国比例で当選(2025年8月撮影:小川裕夫)

 2名が初登院する姿をカメラに収めようと多くの報道陣も正門前で待機していた。しかし、あまりにも多くの人が集まったので思うように映像を撮れない。そのため、各社のカメラマンは大きな脚立を使って撮影することを試みたり、「撮影しているので、どいてください」と呼びかけていた。

 しかし、支持者はそんな報道陣の注文などお構いなし2人を間近で見ようとした。そのため、「マスコミに撮らせるためにやってない!」という声が飛び交う一幕もあった。こうした熱狂的な支持者はれいわ新選組に限った話ではなく、躍進した新興政党にはよく見られる現象でもある。

 渡辺喜美氏が2009年に立ち上げたみんなの党は2010年の参院選で大幅に議席を増やして躍進。東京選挙区で当選した松田公太氏は初登院日に正門前で多くのスタッフと記念撮影に興じていた。その際、報道陣から「こちらに顔をお願いします!」と呼びかけられても「マスコミのためにやっているわけではない!」とそっけない対応に終始している。

 晴れやかな初登院日に不似合いな議員と報道陣との不協和音は、一部の議員や政党に限ったものだが、それも歳月の経過とともに折り合いをつけていく。今回の初登院でれいわ新選組の支持者と報道陣の間に目立ったハレーションは起きておらず、落ち着いた雰囲気だった。

手短なあいさつだけだった参政党

 今回の初登院で、れいわ新選組以上に多くの支持者が駆けつけると予想をされていたのが参政党だ。

 参政党が国政に初挑戦した2022参院選では、選挙区・全国比例を合わせて50人を擁立したものの、当選者は現代表の神谷宗弊氏1名だった。それでも参政党は得票率2パーセントを上回り、政党要件を満たした。

 そのため、2022参院選後の初登院日に神谷氏が国会正門前に姿を見せると、支持者・報道陣を合わせて黒山の人だかりができ、ちょっとしたパニックが起きている。また3人の当選者を出した2024衆院選後の初登院日も、それなりの盛り上がりを見せている。

 7月の参院選期間中、筆者は何度も参政党の街頭演説に足を運んで取材してきた。参政党の街頭演説は橙色のシャツを着用した支持者が異様に盛り上がっているのが特徴で、排外主義に反対する人たちもプラカードを持って押し寄せるので、両者の間で小競り合いが起きるのも恒例だった。

 そうした過去の初登院日や参院選の様子を踏まえれば、初登院日は支持者がさらにヒートアップすると予想できた。しかし、そうした筆者の予想は大きく裏切られる。

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