“顔面凶器”といわれるコワモテと、鍛え上げた肉体をいかした激しいアクションで、映画やVシネマを中心に活躍してきた
──高校を卒業してこの世界に入り、21歳で人気ドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)でデビューされました。23歳のときに出演した学園ドラマ『スクール☆ウォーズ~泣き虫先生の7年戦争~』(TBS系)と、24歳のときから出演した東映映画『ビー・バップ・ハイスクール』シリーズで不良役を演じ、知られるようになりました。
「映画館『丸の内TOEI』が今年7月27日に閉館するというんで、『ビー・バップ・ハイスクール』が記念上映されてて、(仲村)トオルが挨拶してるニュースをテレビで見たよ。閉館なんて切ないね。あの作品で、オレは自分の限界を超える快感を得ちまったんだから」
──たしかに、『ビー・バップ・ハイスクール』のケンカアクションは迫力がありました。
「ラストシーンの最初の撮影で、オレは足を骨折したんだよ。なのに、映像を確認したら、那須(博之)監督が『ちょっと暗いな』って言って、『明日もう一回撮り直す。小沢、追っかけて走るシーンから入るけど大丈夫だな?』って。オレが骨折してるのを知ってるのに(笑)。ギプスで固めたら走れないから、サイズ大きめのずんどうの下に板を入れて、それと足をガムテープでガンガンに固めて走ったよ。
その後は、雨を降らせて格闘シーンの撮影。20回もテストやってから本番だったんだ。ドロドロになって、身体は鉛のように重くなって思うように動かない。『よーい、スタート』って声がかかった瞬間、意識が飛んで無音になった。ビンタされて意識が戻ったら、オレは地べたにのびてて、トオルが上からオレを見て笑ってた。
その間の記憶がないから、やべえ、『もう1回?』って聞いたら、『OKだよ』って(笑)。後で映像を観たら『オレ、こんなのやってたんだ!?』って自分で驚いた。すげえなって。そっから、さらなる高みを目指してきたんだ」