夫は元プロ野球選手で大阪近鉄バファローズに所属していた大久保秀昭氏
大東さんの夫・大久保氏は2001年に現役を引退。古巣の社会人野球チーム・新日本石油ENEOS(現・ENEOS)や、母校・慶應義塾大学野球部の監督など指導者として華々しい実績を重ね、現在はENEOSのチームディレクターやJOC理事、侍ジャパンU-12代表監督を兼務している。
「大久保は私が言うのも何ですが、指導者として優秀で、“いつか五輪に関わりたい”という夢も叶えてすごいと思います。家で野球の話はしませんが、指導者として必死で取り組み、頭を悩ませているのが横で見ていてわかるので、選手時代より私も神経を使っているかもしれません。
大事な試合で負けたときなど、どう声をかけようか、と緊張します。そんなとき、野球をやってこなかった長男が、『ド~ンマイ!』などと大久保に明るく声をかけてくれるので助かっています(笑)」
妻として、夫とともに闘ってきた大東さんは、今年6月、報われたと感じる出来事があった。大久保氏がある講演で「自分を野球選手に育ててくれたのは野球部の監督たちだけれど、指導者として自分をここまで育ててくれたのは妻」と語ったのだ。19年間のフォローを、夫が認めてくれた瞬間だった。
「大久保には野球に集中してもらいたい一心でやってきましたが、こんなふうに思ってくれていたとは驚き、嬉しかったです」