トレードマークとなった『王様のブランチ』の法被姿
「“やらない後悔より、やって後悔しよう”と、心がけて毎回のロケに挑んでいましたね」──昨年、芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん(38)。2007年から『王様のブランチ』(TBS系)のリポーターを番10年8カ月間 務めあげ、2017年に同番組を卒業。
だが、土曜のお昼に赤い法被姿で躍動した笑顔の裏には、反省会で涙した日々、大御所を怒らせた現場など、幾度の失敗を重ねた経験があった。20歳の若手が芸能界の先輩やトップスターを相手に、果敢にゲストをいじり倒してきたその舞台裏を明かした──。【全3回の第2回。第1回を読む】
──2007年2月に『王様のブランチ』のリポーターに抜擢されました。出演の経緯はどんな感じだったんですか。
「実はその半年前にTBSの『BSブランチ』という番組のオーディションがあったんです。絶対にやりたくて、自信満々に受けたら落ちてしまって『現実は厳しいんだな』と痛感しました。オーディションの審査方法は、滑舌や箸の持ち方、食リポなどいろいろあるんですけど、私の敗因は自分で勝手にリポーター像を作ってしまったことだったと思っています」
──落選からわずか半年、『王様のブランチ』のオーディションはどうやって臨んだんですか。
「きっとまた落ちるから、今度は自分っぽく行こうと決めていました。オーディションでは“インスタントうどん”を食リポしなくてはならなかったんですけど、スープがぬるかったんですよ。正直に『あっ! 冷たいですね』っていいながら食リポしたら、その場が変な空気になってしまって……。
のちにスタッフさんが『オーディションで“冷たい”って言ったのあきえだけだったよ(苦笑)』と言ってくれて、飾らずにやったのを気に入ってくれた方がいてくれてありがたかったですね。私の転機ですよね」
──起死回生の合格だったんですね。念願だった『王様のブランチ』はどうでしたか?