ロス近郊アルカディアの豪邸で代理出産ビジネスを利用し人身売買の疑いが持たれている(Facebook/Los Angeles County Arboretum & Botanic Gardenのサイトより)
米ロサンゼルスに住む中国系の男女が、代理出産により計22人の子をもうけていたとみられる「ロス豪邸事件」が世界に波紋を広げている。
事件が発覚したのは今年5月上旬。1人の乳児が病院に搬送され、虐待を受けている疑いが浮上。地元警察が乳児の住むロス近郊アルカディアの豪邸に踏み込むと、搬送された乳児以外に3歳以下の子ども15人が見つかり、その後にロスの別の場所からも6人の乳幼児が見つかった。男女は、なんと計22人の子供の親であることが判明したのだ。
全国紙国際部記者は事件をこう解説する。
「アルカディアは富裕層の暮らすエリアとして知られ、中国系住民も多い街です。
豪邸に住む男の名前はグオジュン・シュエン(60代)、女はシルビア・チャン(30代後半)。シルビアはシュエンを夫だと説明しているようです。シュエンは中国・新疆ウイグル自治区の出身で、ロスの中国系ビジネスコミュニティーでは知られた人物です。
2人はユーダオ・マネジメントという不動産会社を経営していますが、同社はペーパーカンパニーを使って100以上の不動産をロスで購入していました。アルカディアの豪邸もそのうちの1つである可能性があり、ユーダオは一時、その豪邸をヘッドクオーター(本社)にしていたようです」
しかし、2人は単なる勢いのある中国系実業家というわけではなかったようだ。