神戸市は市内在住の高校生を対象に、市内高校への通学は全額補助という全国初の仕組みを導入。2025年度からは、市外の高校への通学は半額補助と制度を拡充した(神戸市HPより)

神戸市は市内在住の高校生を対象に、市内高校への通学は全額補助という全国初の仕組みを導入。2025年度からは、市外の高校への通学は半額補助と制度を拡充した(神戸市HPより)

 昨今は人口に占める高齢者の割合が増えているので、こうした高齢者への施策は現役世代に負担が重くなるという指摘もある。そうした声が大きくなり、近年は高齢者福祉に後ろ向きになっている自治体も少なくない。

 一見すると、東京都が打ち出したシルバーパスの値下げや荒川区のシルバーパスに対する助成は高齢者優遇と映り、その皺寄せが若者へいくように見えるかもしれない。しかし、それは近視眼的な見方でしかない。真の狙いは、主に高齢者の外出支援と健康増進の2つにある。

 高齢者が頻繁に出かけるようになれば、外出先で飲食や買い物といった消費行動をするだろう。それが旺盛になれば経済が循環し、街の活性化にもつながる。企業や商店の売上増にもつながっていくだけではなく、雇用を生むという効果もある。

 また、高齢者が外出して街を歩くことは、身体を定期的に動かすことになり、健康的な生活を送れるようになる。街を歩くことで健康増進につながり、医療費を大幅に削減する効果も期待できる。医療費を削減できれば、浮いた予算を子育て支援や若者の支援に振り分けることが可能になる。シルバーパスは、単に高齢者を経済的に優遇するだけの政策ではないのだ。

 とはいえ、シルバーパスによって現役世代が受けるメリットは間接的で目に見えづらい。若者にも実感できる経済的な支援がなければ、一定数の現役世代が高齢者ばかり優遇されていると不満を抱いてしまうことは自然な成り行きなのかもしれない。実は若者に対する移動支援も少しずつ始まっている。

高校生通学定期券補助制度

 兵庫県神戸市は2022年9月から高校生通学定期券補助制度を開始。当初は、神戸市在住で神戸市内の高校などに通う学生を対象に月1万2000円を超える額の2分の1を補助していた。

 同制度は2024年度から全額補助へと拡充する。つまり市内の高校に通う場合は定期券代の負担が0円に、市外の高校等に通学する学生に対しても年額14万4000円を超える額の2分の1が補助されることになった。

 神戸市は2025年度にも同制度を再拡充している。2025年度からは、市外の高校等に通学する場合でも通学定期代の半額を補助するまで補助額を増額。神戸市の高校生通学定期券補助制度は公立・私立を問わない。また、全日制高校だけではなく、定時制や12日以上通学する通信制の高等学校にも適用される。

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