ライフ

「不倫の“証拠”には『強い証拠』と『弱い証拠』がある」探偵歴15年のベテランが明かすまず集めるべき「不貞の決定的証拠」

不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)

不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)

 平穏な日常生活が一変することもある、パートナーによる「浮気」。思いがけず当事者になってしまった際には、信頼していたパートナーに裏切られた絶望感に打ちのめされ、強い怒りや悲しみが湧いてくるだろう。

 法的な場面において浮気や不倫は「不貞行為」とされ、その定義は「配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと」。つまり性交渉をしたかどうかが争点になる。そしていざというとき、“それ”をどう立証するのか──。

 浮気の調査を生業として15年、これまで手掛けた浮気案件は1000件を超えるという探偵・小沢氏が解説する“弱い証拠”と“強い証拠”とは。小沢氏の著書『事件はラブホで起きている』(二見書房)から一部抜粋して再構成。【全2回の第1回】

 * * *

浮気の証拠には「強い」「弱い」という概念が存在する

 証拠を使う相手が同じ「配偶者」であっても、「離婚するため」に使う場合と、「夫婦関係の再構築を目指すため」に使う場合とでは、証拠の使い方がまったく異なる。「浮気相手」に対して使うケースでも、弁護士を通して正式な慰謝料請求をする場合と、直接会いに行って示談交渉をする場合とでは、証拠の活かし方がまるで違う。

 つまり、目的によって必要な証拠が変わってくるということだ。

 さて、ここでメチャクチャ重要となる概念についても触れておきたい。

 便宜上「必要な証拠が変わってくる」と書いたけど、正確にいえば「求められる証拠の強さが変わってくる」という意味。つまり、浮気の証拠には「強い」「弱い」という概念が存在するということ。

 例えば、まずは次のような浮気の証拠を見てほしい。

・異性とのLINEでの親密なやり取り
・異性との頻繁な通話履歴
・異性からの手紙や贈り物
・異性と手をつないでいる写真
・異性とキスをしている写真
・ラブホテルや旅館の宿泊レシート
・身に覚えのない避妊具や大人のおもちゃの購入履歴

 ここでちょっと想像してみてほしい。

 もし、あなたに配偶者がいるとして、これらの証拠を見つけてしまったら? あなたは配偶者が「浮気をしている」と思うだろうか? または「浮気はしていない」と思うだろうか?

 では、これらの証拠をもとに、弁護士を通じて配偶者に慰謝料請求ができるか──結論をいえば、正直微妙だ。なぜなら、これらの証拠は「弱い」からだ。

「は? なんで弱いの? 常識的に考えて、これもう完全にデキてますやん」

 おそらく誰もがそう思うだろう。だけど、これらの証拠であっても、出るところに出て戦った場合、割と泥沼化するケースがほとんど。なぜなら、民法上の不貞行為は「セックスの有無」で判断されるため、決定的な証拠の提出が求められるからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン