壮絶な過去を語った黒沢
「そういう人は文句だけ言って20万だか30万で我慢しちゃってる」
今の時代では考えられないような働き方をしていた黒沢さん。昼も夜も働き、睡眠時間はいつ取るのか聞くと、「営業のノルマを達成したら、映画館で演技の勉強しながら寝るんです」と笑う。
「もちろんただ体力に任せて働くのではなく、キャバレーに来る社長さんに好かれて車やベッドの営業話を持ちかけるとか、頭をフル回転してお金に変えていくんですよ。お金になるならなんでもやりましたよ」
黒沢さんの若かった頃と今では、経済状況や労働環境がまるで異なる。個人が努力して稼ぐ喜びを得られた時代は移ろい、現役世代は税金や社会保険料、両親の介護等の負担も増しているだろう。そんな負担についても聞くと、即答でこう返ってきた。
「そういうこと言ってる人は、何をやってもダメ!」
そしてこう続けるのだった。
「なに、会社員は税金と社保で半分取られてしまうから、手取り20万や30万円でなんとか暮らしてるんだって? だからさ、そういう人は文句だけ言って20万だか30万で我慢しちゃってるんでしょう。時代のせいにしちゃだめだよ。若いうちはパワーがあるんだから、夜に副業でもなんでもしなさいよ」