3年目で年俸857%アップも
2021年の新人王はセが37セーブ、防御率0.86の栗林良吏(広島)が手にしたが、新人特別賞として選出された5人のうち佐藤輝明、中野拓夢、伊藤将司と阪神勢が3人も選ばれている。いかにチームに貢献したかはオフの契約更改を見ればわかる。
「チーム最多の24本塁打を放った佐藤輝が163%アップの4200万円、遊撃のレギュラーに定着した中野は363%アップの3700万円、新人左腕としては江夏豊以来の2ケタ勝利(10勝8敗)となった伊藤将司も238%アップの4400万円となるなど大活躍だった」(前出・スポーツ紙デスク)
ドラフトで支配下最後の8位指名となった石井大智はルーキーイヤーで開幕一軍のキップを手にしたが、シーズンを通して一軍定着ができなかった。昇格と降格を繰り返し、18試合に登板して0勝1敗、防御率6.23だった。また、村上頌樹は一軍では登板2試合にとどまり0勝1敗、防御率は16.88だった(二軍で10勝1敗、防御率2.33を記録。最多勝、最優秀防御率、最高勝率の三冠を手にした)。
そして石井や村上も、日本一になった2023年に覚醒したのは周知の通りだ。阪神担当記者が言う。
「石井は44試合に登板して1勝1敗19H、防御率1.35。村上に至っては22試合に登板して10勝6敗1Hの成績を残し、防御率1.75で最優秀防御率のタイトルまで手にしている。村上はオフの契約更改では、球団史上最高の857%アップとなり、6700万円でサインをしている」
石井は翌年も安定した成績を残し、今年は連続試合無失点記録の日本記録を更新する活躍を見せている。