今年、デビュー30周年を迎えたロックシンガー・相川七瀬
──離婚については、何度も夫婦で話し合われたのでしょうか?
「話し合いましたね。夫婦喧嘩はどこのご家庭でもあると思うんですよね。たとえば生活をしていて『これキミがやって』『いや、あなたがやってくれたらいいじゃない』とか。
ただし、自分の中で仕事、特に創作活動に関する意見の“衝突”については譲れなかった。自分のクリエイティブワークというものが中心になって仕事をして、子どもたちを育ててきたので、そこはやっぱり触れられたくない聖域でした」
──音楽性の違いが、夫婦の進む人生の方向にも変化を生じさせていたということでしょうか。
「彼の良いと思う音楽を演じるのではなく、私自身がこうだと思う音楽をやりたいという葛藤です。息子2人も成人し、巣立ってしまう日が直前にきている。娘もあと何年一緒にいてくれるのかなって考えると、50代以降の私たちはどうやって生きていくんだろうって……そう考えたらすごく不安になってしまいました。
彼は年上なので落ち着いた自分の未来を見ていますが、私は子どもが手を離れて、20年ぐらいは現役で歌い続けたい。そういった価値観のギャップも大きな原因の1つだったのかもしれません」