スポーツ

【ハラスメント問題の新体操日本代表】オフィシャルスポンサー契約を解除したポーラのメッセージ「約18年、同じ夢を応援して参りました」「選手一人ひとりへの尊敬と応援の気持ちは変わらない」

選手着用のレオタードやジャージから「スポンサーロゴ」が…(協会のSNSより)

選手着用のレオタードやジャージから「スポンサーロゴ」が…(協会のSNSより)

 新体操日本代表(フェアリージャパンPOLA)の選手に対する村田由香里・強化本部長によるパワハラ、男性トレーナーによるセクハラの問題を受けて、化粧品大手のポーラがオフィシャルスポンサーの解約を発表。8月にブラジルで行われた世界選手権団体総合でチームが初となる金メダルを獲得した直後だっただけに、衝撃を持って受け止められた解約の判断について、ポーラに見解を尋ねた。【前後編の後編。前編から読む

 筆者の取材過程では、事実関係を明らかにしない日本体操協会(藤田直志会長)に対し、ポーラが当初から解約にまで踏み込んで説明責任を果たすよう迫り、金メダル獲得の表面的な事柄にとわられず、「事実確認」にこだわった企業姿勢も浮かび上がった。「勝てば結果オーライ」とばかりにうやむやにされがちなスポーツ団体の“常識”にノーを突きつけたかたちともいえる。

 代表選手4人が寄宿先から出て行く2月の「ボイコット行動」を筆者が初報したのは、《新体操フェアリージャパンでボイコット騒動》(5月19日公開)だが、ポーラはその直後の5月21日には解約を前提とした行動に出ていた。筆者のポーラに対する第1の質問、「協賛契約の解除はいつ、どのような理由でお決めになったのでしょうか」──この問いに対する回答はこう記されていた。

《解約日は、2025年5月21日。解約文書の締結日は7月31日(合意書の日付)。合意書(2025年7月31日付)は9月8日に締結いたしました》

 契約の専門用語だが、「解約日」は契約終了を申し出た日であり、そのことを記した文書が作成したのが「解約文書の締結」にあたる。

 つまり、ポーラは報道直後から、契約解除を押し立て、事実確認を迫っていた。

 その後、条件面のやり取りも交わされたものの、世界選手権後の9月4日、協会が「問題点は見当たらない」とする報告書を公表した事態を受け、その4日後に解約の手続きを済ませている。

関連記事

トピックス

水谷豊
《初孫誕生の水谷豊》趣里を支え続ける背景に“前妻との過去”「やってしまったことをつべこべ言うなど…」妻・伊藤蘭との愛貫き約40年
NEWSポストセブン
世界選手権でもロゴは削除中だった
《パワハラ・セクハラ問題》ポーラが新体操日本代表オフィシャルスポンサーの契約を解除、協会新体操部門前トップが悔恨「真摯に受け止めるべきだと感じた」
週刊ポスト
辞職勧告決議が可決された瀬野憲一・市長(写真/共同通信社)
守口市・瀬野憲一市長の“パワハラ人事問題”を市職員が実名告発 補助金疑惑を追及した市役所幹部が突然の異動で「明らかな報復人事」と危機感あらわ
週刊ポスト
新井被告は名誉毀損について無罪を主張。一方、虚偽告訴については公訴事実を全て認めた
《草津町・元町議の女性に有罪判決》「肉体関係を持った」と言われて…草津町長が独占インタビューに語っていた“虚偽の性被害告発”
NEWSポストセブン
当時の事件現場と野津英滉被告(左・時事通信フォト)
【宝塚ボーガン殺人事件】頭蓋骨の中でも比較的柔らかい側頭部を狙い、ボーガンの矢の命中率を調査 初公判で分かった被告のおぞましい計画
週刊ポスト
世界陸上の最終日に臨席された天皇皇后両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《雅子さまの優美な“かさね色目”コーデ》土砂降りのなか披露したライトグリーンの“親子リンクコーデ” 専門家が解説「江戸紫のスカーフとの日本伝統的な色合わせが秀逸」
NEWSポストセブン
田久保真紀市長が目論む「逆転戦略」は通用するのか(時事通信フォト)
《続く大混乱》不信任決議で市議会を解散した伊東市の田久保真紀市長 支援者が明かす逆転戦略「告発した市議などを虚偽告発等罪で逆に訴える」
週刊ポスト
古い自民党長老政治の再生産か(左から岸田文雄氏、林芳正氏、加藤勝信氏/時事通信フォト)
《自民党総裁選》小泉陣営に飛び交う「進次郞内閣」の閣僚・党役員人事リスト 岸田文雄氏が副総理兼外相、林芳正氏は財務相、官房長官は加藤勝信氏が“内閣の骨格”か
週刊ポスト
青ヶ島で生まれ育った佐々木加絵さん(本人提供)
「妊活して子どもをたくさん産みたい…」青ヶ島在住の新婚女性が語る“日本一人口が少ない村”での子育て、結婚、そして移住のリアル
NEWSポストセブン
祭りに参加した真矢と妻の石黒彩
《夫にピッタリ寄り添う元モー娘。の石黒彩》“スマホの顔認証も難しい”脳腫瘍の「LUNA SEA」真矢と「祭り」で見せた夫婦愛、実兄が激白「彩ちゃんからは家族写真が…」
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左/共同通信)
《目撃者が明かす一部始終》「後ろめたいことがある人の行動に見えた」前橋・女性市長の“ラブホ通い詰め”目撃談、市議会は「辞職勧告」「続投へのエール」で分断も
NEWSポストセブン
本誌記者の直撃に答える田中甲・市長
【ダミー出馬疑惑】田中甲・市川市長、選挙でライバル女性候補潰しのために“ダミー”の対立女性候補を“レンタル”で擁立した疑惑浮上 当の女性は「頼まれて出馬したのか」に「イエス」と回答
週刊ポスト