屈託ない笑顔を見せる進次郎氏
地元で漏らしていた“本音”
「俺自身もまだ早いんじゃないかと思っているよ。まだ40代じゃん。それにいまは嫌な時代だからね。SNSとかで叩かれまくっているし。一度沈んじゃったら、また浮かび上がるのが大変だろ」
取材時にその場に居合わせた店主の息子は、あることがきっかけで“進次郎離れ”が起きたとも明かした。
「(父親を指差して)支援者は大体はこういう人たち(笑)。オーバー40歳の地元の人がほとんどなんですよ。逆に若い人は、SNSとか見るから(小泉氏を)支持しない人もいるよ。コメの批判とかもよく見ているから。
しかし、レジ袋(有料化)はまずかったね。支援者でも文句言っていた人は多かった。年配の支援者でも、あれがきっかけで離れた人もいたって話だよ」
小泉氏がこの店に通い始めたのは20年ほど前。元々は兄・孝太郎氏の行きつけで、紹介されて訪店するようになった。店には“孝ちゃんスペシャル”と名付けられたセットメニューも用意されるなど、小泉兄弟の御用達なのだ。
そんな小泉氏は若い頃から、お気にいりのネタだという地ダコや煮ハマグリに舌鼓を打ちながら、時にはこんな“弱音”を漏らしていたという。
「若い時に来たりなんかすると、『自民党は足の引っ張り合いがすごいんだ』って、しょっちゅう嘆いてた。トイレ行くといつもお腹がピーピーだって。ストレスでしょうがないってね。あの頃に比べると、今はだいぶたくましくなってるよ」
「俺は純一郎さんと歳がふたつしか変わらないし、親心もある。息子みたいなもんだ」と優しい表情で話を続ける店主。小泉氏はこの店主を「リンダさん」と呼び、自身も父親のように慕っているようだ。
定期的に店を訪れるという小泉氏。昨年11月には、妻・滝川クリステルと2人の子どもを連れて店に顔を出していたという。
「『変なところ(役職)ばっかり飛ばされてんじゃんよ』って言ったの、俺が。ほら、衆議院選挙の時に選対やってて、『そんなんばっかじゃんよ』って。そしたら(小泉氏が)、『いやいいんですよ。そういうとこばっかり行かされてると、勉強になるから。将来のためになる』って話していた。
はっきりと総理になりたいとは言わないけどね、見ていれば先を見据えてんだなってなんとなくわかるよ。あの時は成長したなと思いましたね」
一方で店主の息子がこうも漏らす。
「俺は進ちゃんより、お兄ちゃんが政治家になった方がよかったと今でも思うけど。進ちゃんは天然すぎるというか……純粋だよね、政治家にしては(笑)。 だからああいう発言をなんの気なしでして、炎上しちゃうんだと思う。まあでも、本当に裏表がない男だから、そこがいいところであるのは間違いないんだけどね。
親父がステージ4の前立腺ガンになった時も、どこから聞きつけたのか真っ先に連絡くれましたし。お父さんの思いを継いで、地元の人間を大事にしているんです」
総裁選の審判はもうすぐだ──。
(了)