ライフ

NHK『映像の世紀バタフライエフェクト』大ファンの脳科学者・茂木健一郎が選出した傑作選 「独裁者VS喜劇王」から原爆を生んだ科学者の自責、人工知能の進化まで

『アインシュタイン 科学者たちの罪と勇気』(C)NHK

 1995年度に11本が放映されたNHKのドキュメンタリー番組『映像の世紀』。その続編として2022年に始まった『映像の世紀バタフライエフェクト』は、人々の営みの連鎖がいかに歴史を紡いでいくかを描くシリーズだ。これまで110本が放映された(毎週月曜22時~放送中)。

 番組の大ファンを公言する脳科学者・茂木健一郎氏の言葉に熱が籠もる。

「『映像の世紀』シリーズは、NHKの精鋭スタッフが制作し、日本のテレビ番組の中で国際水準に届く数少ない作品です。一次資料の映像のみで構成されているのですが、世界中から貴重な映像を収集するリサーチ力、それを効果的に構成する編集力が素晴らしいです」

 茂木氏が特に感銘を受けたという5作品は、「独裁者」と「喜劇王」の因縁、冷戦時代の核戦争の危機、原爆を生んだ科学者たちの自責、天才たちが夢見た人工知能の進化、アメリカ人の夢や絶望を運んだ大陸横断道路の歴史など、バリエーションに富む。

 茂木氏は「番組の根底にある『歴史を見る目』に共感を持つ」と語る。

 「『バタフライエフェクト』とは、ブラジルの密林での蝶の羽ばたきのような小さな出来事がやがてテキサスでの竜巻のような大きな現象に繋がる、という複雑系科学の考え方です。歴史もまさにそうで、一見無関係な小さな事象が複雑に絡み合い、予想もしない展開を経て大事件に発展する。そしてそこには必ず人間ドラマがある。そうした歴史を上手く描いています」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン
チャリティーバザーを訪問された秋篠宮家・次女の佳子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《4年会えていない姉への思いも?》佳子さま、8年前に小室眞子さんが着用した“お下がり”ワンピで登場 民族衣装のようなデザインにパールをプラスしてエレガントに
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。千葉のビジネス専門学校へ入学しようと考えていたという
「『彼女がめっちゃ泣いていた』と相談を…」“背が低くておとなしい”浅香真美容疑者(32)と“ハンサムな弟”バダルさん(21)の「破局トラブル」とは《刺されたネパール人の兄が証言》
約2時間30分のインタビューで語り尽くした西岡さん
フジテレビ倍率2500倍、マンション購入6.2億円…異色の経歴を持つ元アナ西岡孝洋が明かす「フジテレビの看板を下ろしたかった」本当のワケ
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)。アルバイトをしながら日本語を学んでいた
「ホテルで胸を…」11歳年上の交際相手女性・浅香真美容疑者(32)に殺害されたバダルさん(21)の“魅力的な素顔”を兄が告白【千葉・ネパール人殺害】
佳子さまの“着帽なし”の装いが物議を醸している(写真/共同通信社)
「マナーとして大丈夫なのか」と心配の声も…佳子さま“脱帽ファッション”に込められた「姉の眞子さんから受け継ぐ」日本の伝統文化への思い
週刊ポスト
医師がおすすめ!ウイルスなどの感染症対策に大切なこととは…?(写真はイメージです)
感染予防の新常識は「のどを制するものが冬を制する」 風邪の季節に注意すべき“のど乾燥スパイラル”とは?
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」に出席された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《秋の園遊会》 赤色&花の飾りで“仲良し”コーデ 愛子さまは上品なきれいめスタイル、佳子さまはガーリーなデザイン
NEWSポストセブン
真美子さんが“奥様会”の写真に登場するたびに話題に(Instagram /時事通信フォト)
《ピチピチTシャツをデニムジャケットで覆って》大谷翔平の妻・真美子さん「奥様会」での活動を支える“元モデル先輩ママ” 横並びで笑顔を見せて
NEWSポストセブン
クマによる被害が相次いでいる(左・イメージマート)
《男女4人死傷の“秋田殺人グマ”》被害者には「顔に大きく爪で抉られた痕跡」、「クラクションを鳴らしたら軽トラに突進」目撃者男性を襲った恐怖の一幕
NEWSポストセブン