「『鳥型サブレー大図鑑』を開設して、たくさんのお菓子屋さんの知り合いが増えた」と話す高橋さん
鳥好きは増えている印象
多種多様な鳥型クッキーが販売されているが、「鳥好き人口の多さとその種類は比例している」と高橋さんは分析する。確実な統計があるわけではないが、高橋さんの実感としては、「鳥好きは増えていっている」。実際、鳥をモチーフとしたクラフトグッズや雑貨を扱うブースが出展する「鳥フェス」などといった大型イベントも日本各地で頻繁に開催されている。
また昨今の推し活や偏愛ブームで、鳥好きのタイプも細分化しているそう。「鳥の顔とか、鳴き声を愛でるというだけでなく、鳥の首の後ろやお尻の匂いを嗅ぐことが好きな人も多いらしく(その行為は鳥吸いと呼ばれている)、最近は、彼らに向けた『鳥をお尻から見た角度のクッキー』も売られてますよ」
次々と趣向を凝らした鳥型のお菓子が発売されている一方で、やはり苦境に立たされている菓子店も多い。後編では、高橋さんの10年に及ぶ鳥型クッキーの収集から見えてきた、「クッキー業界が直面している問題」について聞いていく。
(後編につづく)
取材・文/皆川知子
