高市氏はどのような選択をするのか(時事通信フォト)
防衛族の与党重鎮は「中国の思う壺だわな」
2015年の安全保障関連法(安保法制)の法案策定にも関わった前出の重鎮は「中国の思う壺だわな」とため息をつき、こう指摘した。
「高市氏は、平和安全法制(安保法制)の何たるかという根本的な部分の理解が欠落しているから、ああいう答弁になる。存立危機事態というのは、米国と日本との関係でしか起こらないというのは自明のことだ。武力攻撃を受ける『日本と密接な関係にある他国』は米国しかあり得ない。米軍が出動して日本にある米軍基地が攻撃されて、始めて『有事』になる。
あの答弁であれば『台湾が攻撃されたら存立危機事態になる』と受け取られても仕方がない。中国からしたら、内心しめしめと思っているはずだ。これで『内政干渉だ』と日本に強く出られるわけだから」
中国の王毅外相はフランスやドイツとの会談に際し、高市首相答弁への批判を伝えている。「ゼロ日目」は始まっているのかもしれない。
