生成AIアプリの広告でオルテガの写真が勝手に使用されていたという(時事通信フォト)
〈SNSを作れと言われて作ったら、幼い頃の自分が汚されたAIコンテンツが流れてくるの。それはとても恐ろしいことだし、腐っている。間違っているわ〉
別のディープフェイク騒動がオルテガを襲ったのは2024年のことだ。米・NBCニュースによると、InstagramやFacebookにオルテガの写真を利用した不適切なディープフェイク広告が掲載されていたという。広告に使われていたのは、オルテガの16歳の時の写真だった。
「スマホで利用できる生成AIアプリの広告で、服を消去する機能を紹介するための素材として、オルテガの写真が勝手に使われていたとのことです。NBCニュースが指摘すると、InstagramとFacebookを運営するMeta社は当該アプリの広告を停止。のちに、Apple Storeからアプリ自体が削除されています」(前出・大手紙国際部記者)
大手紙社会部記者は、「ディープフェイクは、いまや日本を含め、世界中で社会問題となっている」と語る。実際、韓国やEU諸国など海外では法律による規制を進めている国も多い。
「日本でも、今年10月に生成AIで芸能人の偽のわいせつ画像を作成し販売したとして、会社員の男性がわいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで逮捕。
また12月5日には、“教員グループ盗撮画像共有事件”で逮捕された名古屋市の小学校元教諭が、女子児童2人の画像を使ったディープフェイクを所持したとして、児童買春・ポルノ禁止法違反の罪で追起訴されています。ただ、直接規制する法律はまだ存在せず、法整備が急がれるところです」
ディープフェイクは「きもい」では済まない──。
