会場になった清水一家本部
司組長が披露した「昭和の名曲」
13時頃から宴会が始まり、まもなく恒例のカラオケも始まった。換気のために窓を開けていたこともあり、参加者の声もメディアや警察関係者に聞こえてくる。「日本酒あります?」などと声が飛び交い、盛り上がりが窺える。
カラオケは曲が始まる前にMCの口上が入るのが「山口組宴会」でのルールのようだ。全16曲が歌われ(うち2曲は女性の声だったため、コンパニオンが歌唱したと見られる。曲はアン・ルイス『あゝ無情』、テレサ・テン『時の流れに身を任せ』)、どの組長が歌ったかは定かではないが、取材班が確認できた「直参組長の持ち歌」は以下の通り。
・河島英五『時代おくれ』
・美空ひばり『愛燦燦』
・小林旭『熱き心に』
・石原裕次郎『夜霧よ今夜も有難う』
・もんた&ブラザーズ『ダンシング・オールナイト』
(その他、千昌夫と渡哲也の楽曲と見られる曲も)
「石原裕次郎とアンコールのもんたよしのりを歌唱したのは司組長と見られます。どちらも司組長の持ち歌として有名で、警察関係者も『相変わらずうまいな』と苦笑いしていた。もんたの歌はアンコールということもあり、声や拍手も一段と大きかった」(前出・実話誌記者)
閉会の挨拶で宴がお開きになったのは14時10分頃。その後、礼服姿の直参組長らに見送られて司組長は帰路についた。行きは灰色のスーツに白いマフラー姿だったが、灰色の和装だった。
「去年まで司組長の乗る車両のドアの開閉は竹内照明若頭が担当していたが、若頭補佐の生野靖道・石井一家総長に変わっていましたね。竹内さんが昇格した関係でしょう」(同前)
次に帰路についたのは分裂抗争が終結したことにより若頭を退いた高山清司相談役だった。
「分裂抗争を指揮した高山相談役の権力は、司組長にも引けを取らないと言われている。一方で、長年、健康状況が懸念されているため、警察関係者も高山相談役の姿が見えると熱心にカメラを回していた。
コルセットを巻いていたが、杖は確認出来ず。車に乗り込むにあたって直参組長のサポートを受けており、それも“万が一に備えて”という保険的なサポートに見えました」(同前)
その後、「客人」の高山会長、竹内若頭が帰路につき、直参組長らも上機嫌で帰路に着く。メディアや警察関係者に「お疲れさん」と声をかける直参組長もいた。
六代目山口組は12月末に「餅つき」、そして新年早々に「新年会兼司組長の誕生日会」が予定されている。警察関係者は険しい表情でこう語る。
「“2026年内に七代目が誕生するのではないか”と見る警察関係者、マスコミは多いため、これらのイベントも高い関心が寄せられるだろう。
一方で、これまでの山口組の歴史で代目が変わる時に組織分裂が繰り返されてきたのも事実。おまけに抗争終結宣言も一方的なもので、分裂抗争相手が健在であることにも変わりはない。抗争事件こそ起きていませんが、警察の警戒度は抗争下とほぼ変わらず非常に強いままです」
2026年も警察、そして市民から厳しい視線が注がれることは変わらない。日本最大の暴力団はどう舵を取っていくのか──。
(了。前編から読む)
