「異物混入」問題のその後は…(時事通信フォト)
1月下旬、大手牛丼チェーン「すき家」鳥取南吉方店のGoogleマップ上に〈味噌汁の中にねずみの死骸が混入していました〉とのクチコミが画像付きで投稿された。あまりに衝撃的な画像のため、生成AIなどを使った嫌がらせを疑う声もあったが、1月21日にトラブルが発生していたことを「すき家」側が事実と認めた。
問題の争点となっていたのは、どのタイミングで異物がお椀に混入したのかということだ。もし鍋の時点ですでにネズミが入っていたのだとしたら、ネズミが煮込まれた味噌汁を大勢の客が飲んだことになる。
「すき家」は3月27日にホームページに声明を出し、店内カメラの映像を確認した結果だとして、〈当該異物が鍋に混入する様子は確認されませんでした。混入が認められたお椀は1つです〉と断言した。
さらに〈当社の専門部署(グループ食品安全基準本部)が、混入した異物が加熱されていたかどうかを調べる検査(カタラーゼ検査)を実施した結果、加熱されていないことを示す反応が出たことから、科学的な視点からも異物が鍋に混入した可能性は著しく低いと考えております〉などとして、科学的な観点からも、ネズミが鍋で煮込まれていた可能性は考えられないという。
この騒動に対応している最中の3月29日、今度は前日28日に昭島駅南店で提供した商品にゴキブリが混入していたことが発表された。事態を重く見た「すき家」は3月31日~4月4日までの期間中、ショッピングセンター内などの一部を除き全国およそ1900ある全店舗を一時休業し、害虫・害獣の外部侵入および内部生息発生撲滅のための対策を実施した。
また、〈集中的に清掃作業を行う時間を確保することで、店舗水準の向上を図ることといたしました〉と24時間営業を取りやめることも決定した。ネット上では、トラブル発生から公表まで約2か月かかったことを批判する見方もあったが、真摯に変わろうとする「すき家」を評価する声も多く寄せられた。
