ソープランドの出口で笑顔を見せるX氏
Aさんは逮捕後の取り調べで、X氏が無料で「エンペラー」を何度も利用していたことを証言したという。その後、6月にAさんが保釈されるが、「X氏が訓戒を受け依願退職した」というネットニュースを見たのはその1週間後のことだった。
「X氏の無料利用について、検事さんは『本当であれば大変なこと。警察に伝えて調べさせるので、事件となれば証拠の提出をお願いしたい』と言っていたので、調べが進むと思っていたのですが……X氏が依願退職したという内容を見て、和歌山県警は退職を認めることで幕引きを図ったのだと察しました」
11月中旬、記者がX氏に声をかけると名刺を受け取ったが、「エンペラーの件について」と聞くや否や「ああ、もう……」と手を横に振り、記者に目を向けることはなかった。
和歌山県警には、信頼の回復が求められる。
(了。前編から読む)
