難病「ネフローゼ症候群」の影響で体重は80キロから58キロに減った
しかし、病院ってのはメシがまずくてね。こんなの食ってたら、よけい具合が悪くなると思ってさ。病院内のレストランに食べに行ったり、マネージャーに寿司や牛丼を毎日のようにこっそり差し入れてもらってた。冷たい牛丼なのに、すっごいおいしく感じるのよ。「牛丼ってこんなにおいしかったっけ」ってくらい。
退院後は、毎月1回通院して投薬しながら仕事してきた。それで体調はいいと思ってたんだけど、今年の2月に自宅で、9月にはこの「スター☆場」で倒れて救急車で運ばれた。息苦しくなって、汗がボタボタ落ちるほど吹き出して意識が無くなったんだ。水分は1日1リットルと言われて節制していたんだけど、身体にたまった水分が肺のほうへ上がってきて、溺れてるような感じになったんだって。
危ないところだったといえばそう。だけどオレは、人間はみんないつどうなるかわからない運命、その運命に従って生きるしかないって思ってる。ウチは長生きの家系で、オヤジは90歳まで生きて、オフクロは96歳で今も元気。オレも長生きしそうなものだけどそうはいかず、もしオレがここで死んだとしても、それがオレの運命、寿命だと思ってる。やり残したことがあるか、なんて考えたことない。やり残すどころか、オレぐらい好き勝手やってこられた人もいないんじゃないかな。だから、いつ死んでも、もういいかな、って思ってるよ。
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タバコを一服しながら、ゆっくり人生を語るきよし師匠。続編ではクラブ、焼肉店、麻雀スナックを潰して背負った借金1億円の結末。あまり多く語られていない家族との現在の関係、映画で共演した三宅健との意外な縁などを語っている。
(後編につづく)
取材・文/中野裕子 撮影/岩松喜平
