公明党支持者の票はどこにいくのか(斉藤鉄夫・公明党代表/時事通信フォト)
伝家の宝刀が抜かれる。高市早苗・首相は来る通常国会冒頭で衆院解散に踏み切る構えだ。根回しなしの“大博打”に、与野党で動揺が広がっている。高い支持率を頼りに単独過半数復活を狙う高市氏の目論見通りになるのか。本誌・週刊ポストは選挙情勢分析に定評がある政治ジャーナリスト・野上忠興氏の協力のもと、全289の小選挙区の情勢を詳細に分析。各党が獲得する議席を予測すると、政権枠組みさえ変わりうる衝撃の結果となった。
公明党支持者の票は丸ごと対立候補に回るのか
20回近い解散・総選挙を取材してきた政治ジャーナリストの野上忠興氏が語る。
「高市政権は積極財政や外国人規制強化といった国民民主や参政党の主張を政策に取り込むことで、自民党から離れていた支持層を奪い返しつつある。今、選挙をやれば自民党の得票は岸田政権時代の21年総選挙で得た選挙区2700万票、比例2000万票まで回復する可能性は十分ある」
だが、もちろんプラス面だけではない。公明党の連立離脱で自民党は同党との選挙協力で得てきた1選挙区あたり「1万~3万票」を失うと見られている。小選挙区の戦いで自民候補にとって大きなマイナスだ。
立憲民主の野田代表が公明党に選挙協力を申し入れたのもその集票力に期待したからだ。
「これまで自民党候補に上乗せされていた公明票が丸ごと対立候補に回れば、多くの自民候補はたちまち苦戦に陥る。しかし、公明党の選挙のやり方は、投票の何か月も前から支持者の政治勉強会などを開いて推薦する候補者の政策や名前を周知させていく手順を踏む。そのため自民党議員と公明支持者には太いパイプができている。それをいきなり次の選挙でこれまで対決してきた立憲民主党に投票するように呼びかけても方向転換は難しい。事実上の自主投票になる選挙区が多いのではないか」(同前)
そうした分析に基づいて、本誌・週刊ポストは野上氏の協力で全選挙区の情勢を検討し、各党議席を予測した。
結果は、自民党は単独過半数を大きく上回る244議席を獲得、最大271議席もあり得るという予測が出た。前回総選挙(自民191議席)より最大80議席増という大勝だ。
与党となった維新は微減(31議席)の予測に。
