愛馬ソルデマジョと対話する写真を前にご満悦な表情を見せた(撮影:小倉雄一郎)
しかしここまであげた馬以上に「ダービーを勝てる!」と期待したのは、サトノフラッグの1歳下の全妹サトノレイナス。新馬、特別と2連勝で迎えた阪神ジュベナイルフィリーズでソダシの2着。桜花賞も2着でオーナーは距離が延びたオークスでリベンジと考えておられたが、私が「牡馬相手でも行けます!」と無理を言ってダービーに向かった。
皐月賞馬エフフォーリアに次ぐ2番人気。桜花賞の時のように後ろから一気に差してくるようになればよかったのだが、4コーナーでは馬なりで先頭に立つような勢いで、後ろから来た馬の標的にされてしまった。それでも勝ち馬からコンマ2秒差の5着に残ったのだから力はある。故障で早くに引退してしまったけれど、無事だったらGIの1つや2つは獲れる馬だった。
何度も壁に跳ね返されているので、ディープ産駒は成長力がないと感じるかもしれないがそれは違う。走ることに前向きなので、仕上がりが早かったのだ。なぜか尻っぱねをする馬が多かった印象がある。エネルギーに満ちあふれて後肢のバネが発達しているからなのだろう。(この項続く)
【プロフィール】
国枝栄(くにえだ・さかえ)/1955年岐阜県生まれ。東京農工大学農学部獣医学科卒業後の1978年から美浦・山崎彰義厩舎で調教助手。1989年に調教師免許を取得して1990年に開業、以後優秀調教師賞7回、優秀厩舎賞7回。主な管理馬はほかにブラックホーク、マツリダゴッホ、サークルオブライフ、ステレンボッシュなど。
※週刊ポスト2026年1月30日号
