「恥をかいても構わない」という覚悟を感じる
ドタバタにも見えるが、精神科医で評論家の香山リカ氏は、「今までの野党になかった必死さを感じる」と評した。
「中道改革連合の基本政策は両党のこれまでの主張と齟齬があると指摘されている。それはその通りですが、恥をかいても構わない、批判は承知、プライドをかなぐり捨ててもやるしかないという必死さはこれまでの野党に欠けていたもの。本気度は感じさせる」
選挙で生き残るにはそれしかなかったということでもあるだろう。香山氏はこう続ける。
「高市政権になって政府の姿勢が先鋭化してきたように感じる。外国人を見たら即排除、中国をちょっとでも評価すると牙をむいて批判してくるとか。中道改革連合というのは、要するにそれを普通に戻そうというのでしょう。
石破前総理の戦後80年所感や、広島や長崎での平和祈念式典での挨拶などを聞くと、反省すべきは反省する、被害を受けた人のことは忘れない、という主張。自虐史観でも左翼的でもない、当たり前の歴史認識。石破前総理はそうした普通を当たり前として振る舞っていた政治家で、中道改革連合と考え方はつながっているのでは」
石破首相と戦後80年所感について意見交換した元経産官僚で政治経済評論家の古賀茂明氏は、石破氏にこう決断を迫る。
「石破さんは自民党内に広がる歴史修正主義と戦うのが自分の使命だと考えていたが、総理時代は党内対立を恐れてその取り組みを抑制していた。それが高市政権になって歴史修正主義は一層広がっている。原因を作ったのは、皮肉にも石破さん自身です。参院選の大敗後に党内で石破おろしが起きた時、解散総選挙で信を問わずに自ら総理を辞めた。だから高市総理が登場した。
その高市総理のタカ派的、歴史修正主義を推進する政治の対立軸として中道改革連合が登場した。石破さんは、総理の時に歴史修正主義を止められなかった反省を踏まえ、自民党の反高市勢力の旗頭として中道改革連合と合流もしくは連携して、高市政権の暴走を止めると決断することを期待しています」
石破氏も「反高市」の政治家として覚悟が問われているのではないか。
※週刊ポスト2026年2月6・13日号