佐藤二朗一覧

【佐藤二朗】に関するニュースを集めたページです。

『鎌倉殿の13人』で北条義時を小栗旬(C)NHK
史実『鎌倉殿の13人』 東大教授が解説する「合議制メンバー」の残酷な運命
 折り返し地点を迎えるNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。今後、平家を滅ぼし鎌倉幕府を開いた源頼朝(大泉洋)が退場すると、物語は幕府内部での権力闘争へと移る。史実に詳しい東大教授が、13人に待ち受ける熾烈な政争を解説する。勢力拮抗の3グループ タイトルコールに向け、着々と物語が進んでいる。第22回(6月5日放送回)では暗躍していた後白河法皇(西田敏行)が崩御し、源頼朝が征夷大将軍に就任。主人公・北条義時(小栗旬)の妻・八重(新垣結衣)が事故死したばかりで、入れ替わるように新たな妻候補の比奈(堀田真由)が登場した。 脚本の三谷幸喜氏が「頼朝が生きている時代はプロローグ」と話していたように、史実ではこの後頼朝が死に、いよいよ義時を中心に血みどろの権力闘争が始まる。嫡男の源頼家(金子大地)が将軍に就き、題名通り「鎌倉殿の13人」による合議制が発足するのだ。 今後、合議制メンバーによる知略・謀略行き交う暗闘が繰り広げられることになるが、歴史学者で東京大学史料編纂所教授である本郷和人氏は、「史実に基づいた『構造』を知ることで、作品への理解も深まります」と説明する。「幕府のトップを狙う『13人』の御家人たちの権力闘争は、各々が『頼家を擁護する立場』『頼家の力を削ぐ立場』『中立の立場』のどれに位置するかを知れば、グンとわかりやすくなる」 頼家を擁護する『源頼家グループ』の中心人物は、頼家の義理の父である比企能員(佐藤二朗)。次いで『頼家の第一の家来』とも称されていた梶原景時(中村獅童)ら4人の名前が挙がる。「合議制が力を持つと頼家が権力を失い、それが自らの地位低下につながってしまう。合議制を組みたくないと考えている人たちです」(本郷氏) 一方、合議制を組むことで頼家の権力を削ぎたいと考えていたのが、北条時政(坂東彌十郎)・義時親子が属する『北条家グループ』。三浦義澄(佐藤B作)や和田義盛(横田栄司)ら、5人が該当する。 そして両グループの対立の間で「どちらでもいい」と考える3つめの中立集団が、大江広元(栗原英雄)を中心とする『官僚グループ』。中原親能(川島潤哉)ら政治能力のある4人がここに入る。「今回の大河でも上総広常(佐藤浩市)が字を書けずに練習していたというエピソードが出てきましたが、当時の御家人たちの教養レベルは低く、頼朝の時代にも政治の中心となっていたのは京都から来た官僚たちでした。その代表が今後もブレーンとして活躍する大江広元です。彼らは好むと好まざるとにかかわらず、将軍・頼家を補佐する中立の立場。13人の合議制を重視していなかった。 合議制発足当初は各勢力の力も拮抗しており、激しい権力闘争が生じるのは避けられなかったのです」(同前) この3グループの対立を軸に、これから起きる殺し合いの勝者と敗者を見ていく。一族もろとも滅ぼされる●一匹狼が最初に脱落 歴史を繙くと、13人の中で真っ先に脱落するのが梶原景時だ。石橋山の戦いで敗れ、洞窟に隠れていた頼朝を「見て見ぬふり」をして助けたことで頼朝の信頼を得、腹心の部下となった。 合議制発足からわずか半年後、頼家の忠実な家来として権威を振るう景時のいきすぎた言動が御家人たちの怒りを買って失脚。巻き返しを狙って京都を目指す途中で、一族もろとも滅ぼされてしまう。これが「梶原景時の変」である。「景時は非常に頭が切れ、御家人たちのなかでまともな字を書けたのは景時と北条時政くらいでした。時政はそんな景時を『13人』のなかでも最も恐れていた」(本郷氏) 景時が死んだことで、『源頼家グループ』は強力なカードを1枚失ったといえる。時代劇研究家のペリー荻野氏も景時に注目する。「いろいろな人物の思惑が絡み合うなかで、景時は一匹狼として描かれ、今作でも個性が際立っている。中村獅童さんは同じく三谷脚本の大河ドラマ『新選組!』(2004年放送)に出演した時はおっちょこちょいの三枚目役。今回の暗くて陰のある役は正反対で、そのギャップが面白い」●狙われた比企家 景時の死の3年後、北条家に滅ぼされるのが、同じ『源頼家グループ』の中心的存在だった比企能員だ。「頼家の後ろ楯は義理の父である能員がいる比企家。北条家としては、頼家を将軍の座から引きずり下ろして北条家で育てた実朝(後の3代将軍)を将軍に就けるためにも、比企家を早々に潰しておきたかった」(本郷氏) 本郷氏は、能員の敗因は彼の「無能」ぶりにあると続ける。「なぜ能員は景時を助けなかったのか。同じ『頼家グループ』として手を組めばよかったのに、周りに同調し景時を潰す側に積極的に参加してしまった。彼の政治的センスのなさを感じます」 この比企能員の姪が、後に北条義時の正室となる比奈。ペリー氏は、ドラマにおける比奈の行く末が気がかりだと話す。「正室として義時に嫁ぐ比奈は、北条家と比企家が対立した時どうなるのか。義時の立場にも注目して見たいですね」一気に爆発●父を伊豆に追放 その義時が父・時政を追放し、名実共に主役に躍り出るのが「牧の方の変」。時政と妻・牧の方(宮沢りえ)が娘婿で頼朝の養子でもあった平賀朝雅(山中崇)を将軍に擁立しようとしたことが原因とされる。「時政のこの行動が『北条家グループ』内の御家人の反感まで買ってしまった結果、父親の金魚のフンだった義時が、『このままでは北条家がやばい』と時政を伊豆に追放する。時政はその後出家し、地元で静かな余生を送りました」(本郷氏) 有力者でありながらもコミカルに描かれてきた時政。三谷脚本は追放の場面をどう描くのか。「時政は魅力的な愛されキャラ。追放の場面でも『可愛い奥さんと一緒だからいいかー』とお茶目なノリで去っていく可能性もある」(ペリー氏)●最後の政敵を晒し首に 義時が「北条氏の天下」を確実にした最後の戦いが「和田合戦」だ。「北条家グループ内でも権力闘争が起き、なかでも和田義盛は義時にとっての『最後の政敵』でした」(本郷氏) 史実では一族もろとも討ち取られ由比ヶ浜で晒し首にされるという壮絶な最期を遂げる義盛だが、ドラマ内では豪放磊落な男として描かれ、登場人物のなかでも時政と並ぶ愛されキャラのひとり。「いきなり眉毛を片方剃るなど、ハチャメチャで面白い。ワイルドな風貌で破天荒ですが、まだ大きな活躍シーンはありません。三谷さんはあえて和田合戦までためて、一気に爆発させるのではないか」(ペリー氏)●中立を味方につけ勝利 異なるグループの政敵を滅ぼし、グループ内での権力闘争にも勝ち、「13人」の勝者となる義時。その勝因を本郷氏はこう分析する。「北条家は中立の大江広元ら『官僚グループ』を味方につけたことが大きかった。義時が実権を握った後も、広元たちが幕府を切り盛りして義時を支えました」 ドラマ内では回を重ねるにつれて非情さやしたたかさも見せている義時だが、ペリー氏は今後にこんな期待を寄せる。「歴史考察では、頼家の暗殺も実朝の暗殺も『義時黒幕説』があります。三谷さんはミステリーの名手なので、義時が黒幕キャラに変貌するかもしれないし、もしかすると『実は別の黒幕がいました』みたいな展開になるかもしれない。勝者が見せる“本当の顔”を、早く見たいですね」 最後まで目が離せない。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.12 16:00
週刊ポスト
猜疑心の強いダークな部分が色濃くなってきた源頼朝(大泉洋)/(C)NHK
『鎌倉殿の13人』鎌倉幕府の一大ミステリー「実朝暗殺」の黒幕はどう描かれるのか
 1月にスタートした小栗旬主演のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、序盤の和やかなホームドラマから一転、物語は身内で謀略が行き交う緊張の中盤にさしかかる。史実では今後、「梶原景時の変」や「実朝暗殺」など、主要キャストにさらなる重大事件が待ち受ける。激動の歴史を脚本の三谷幸喜氏はどう描くのか。景時の失脚と襲撃 源頼朝(大泉洋)が死去し頼朝と政子(小池栄子)の嫡男・源頼家(金子大地)が家督を継ぐと、「13人」の有力御家人による政治体制が発足する。だが、それは新たな権力闘争の始まりでもあった。その皮切りが「梶原景時の変」だ。 頼朝の厚い信頼を受け、頼家の後ろ楯ともなっていた梶原景時(中村獅童)だが、幕府内の権力闘争で御家人たちの怒りを買ってしまう。歴史研究家の河合敦氏が語る。「失脚した景時は京都に向かう途中で武士団に襲撃されます。ドラマのキーマンだけに、上総広常(佐藤浩市)の死を超えるような衝撃的なシーンが予想される」 その3年後には、将軍頼家の外戚として権力を握っていた比企能員(佐藤二朗)が一族もろとも滅ぼされる「比企能員の変」が起きる。「比企能員は時政に呼び出されて、疑いもせずにのんびり時政の屋敷に向かったところを、大勢に囲まれて殺されたとされています」(同前) 劇中の広常は、頼朝への反乱を収め楽しそうに双六に興じる最中、景時に討ち取られた。その壮絶な最期は話題を呼んだが、三谷氏は中村獅童や佐藤二朗にどんな死にざまを準備しているのか。最大の謎「実朝暗殺」の黒幕 比企能員の変の後、頼家の弟・源実朝(柿澤勇人)が3代将軍の座に就く。その実朝も、史実では参詣した鶴岡八幡宮で、別当をしていた前将軍・頼家の遺児・公暁(寛一郎)に暗殺されてしまう。 果たして黒幕は誰なのか。頼朝の死と並ぶ鎌倉幕府の一大ミステリーとされてきたテーマだ。「諸説ありますが、現在最も有力なのが『公暁の単独犯行説』、次いで『三浦義村黒幕説』です。“義時が怪しい”という説もありますが、実朝は北条政子の息子ですから、もし義時が手を下したとしたら、その後の姉弟関係がぎくしゃくしてしまう。 今回の大河では一貫して政子・義時姉弟の絆が描かれているので、義時が殺すというのは考えにくい」(河合氏) 一方、時代劇研究家のペリー荻野氏はこんな可能性も指摘する。「義時が黒幕として描かれれば面白い。実朝暗殺が父の仇討ちとして描かれれば、義時が公暁に同情して応援した形にすることもできますね」 同時代を描いた大河ドラマ『草燃える』(1979年放送)では義村が親友・義時の暗殺も見据えての陰謀とされた。「『草燃える』を超える作品にしなければいけない」と語る三谷氏の判断に注目だ。※週刊ポスト2022年5月27日号
2022.05.18 07:00
週刊ポスト
主演作でイメージ覆した佐藤二朗 絶妙な“おかしみ”が見せる新たな顔
主演作でイメージ覆した佐藤二朗 絶妙な“おかしみ”が見せる新たな顔
 1月21日より公開中の佐藤二朗(52才)主演の映画『さがす』。本作は、失踪した父と、その父を必死に捜す娘の関係を描いたサスペンス。先の読めない物語や俳優たちの名演に唸る人も多く、SNSなどの口コミには「緻密な物語の構成に衝撃を受けた」、「佐藤二朗の実力を思い知らされた」といった言葉が並んだ。特に注目なのが、やはりシリアスに徹した佐藤の演技だ。佐藤が見せる俳優としての新たな一面について、映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。 * * * 本作は、初長編映画『岬の兄妹』が国内外で高い評価を受けた片山慎三監督(40才)の長編2作目にして商業デビュー作。次世代クリエイター映画開発プロジェクト「CINEMUNI」の第一弾作品だ。「指名手配中の連続殺人犯を探す」と口にして失踪した男とその娘、そして彼らに関わる周囲の者たちの姿を独自のタッチで描き出し、シリアスなトーンながらもエンターテインメント性の高い作品に仕上がっている。主演の佐藤は監督からの熱望を受け、オファーに応えたのだという。 舞台は大阪の下町。中学生の娘・楓と暮らす原田智(佐藤二朗)はある日、「指名手配中の連続殺人犯を見かけた、捕まえたら懸賞金300万円がもらえる」と楓に話す。楓は父のいつもの冗談だと思い相手にしなかったが、その翌朝、智はこつ然と姿を消してしまう。警察には相手にしてもらえず、何とか手がかりを掴もうと楓が奔走していると、日雇い現場に父の名前が。しかし向かった先にいたのは見知らぬ若い男。失意に暮れる楓がふと連続殺人犯のチラシに目をやると、そこには日雇い現場にいた、父と同じ名の若い男の顔写真が載っているのだった。 この特異な物語を支えるキャラクターには、フレッシュな若手から大ベテランまで多彩な俳優陣が配された。娘の楓役をエネルギッシュに演じる伊東蒼(16才)は、昨年公開された映画『空白』での好演も記憶に新しいところ。今作でも物語の推進力となる重要な役を見事に演じ上げ、ベテラン勢に負けぬ存在感を放っている。連続殺人鬼役を演じた清水尋也(22才)は、昨年放送された朝ドラ『おかえりモネ』(NHK)での爽やかなイメージを完全に払拭。観客を恐怖に引きずり込む怪演ぶりが話題となっている。その他、森田望智(25才)、松岡依都美(41才)、品川徹(86才)らが脇を固めている。そんな座組をけん引するのが、主演の佐藤二朗である。 佐藤が演じる父・智は、非常にひょうひょうとしたキャラクターだ。「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」などと突拍子もないことを口にしては、楓にいつもの冗談だと簡単にいなされる。一方で、智は娘の前ではおどけてみせるが、愛する妻を失ってから底知れぬ哀しみを背負って生きる男。楓の“気の強さ”を演じる伊東に対し、智の“不甲斐なさ”や“弱々しさ”を表現する佐藤の演技が好対照で、冒頭の佐藤と伊東の軽妙なやり取りは、2人の関係性を端的に物語っているような印象的なシーンだ。 佐藤といえば、多くの人がコミカルなイメージを持っているだろう。彼自身は、原作・脚本・監督を務めた映画『はるヲうるひと』などのようにシリアスな役を演じることもあるが、『銀魂』シリーズや『新解釈・三國志』など福田雄一監督(53才)よる数々のコメディ作品の常連俳優で、その他にも多くの作品でコメディリリーフを担っていることもあり、やはりコミカルなイメージは根強い。むしろ、“いつもふざけている人”という印象があるほどだ。しかし本作では、そのパブリック・イメージを封印し完全に覆しているのである。 ネタバレになる恐れがあるため、ここでは物語の展開については伏せるが、正直なところ、まさか佐藤にボロボロに泣かされるとは思いもしなかった。器用さと個性を持ち合わせた俳優であることは認識していたものの、やはり彼に対して抱いていた普段のイメージが強く、完膚なきまでに裏切られる形となったのだ。 本作での佐藤は“笑える要素”を一切排した演技に徹しているが、かといって他の作品に見られるような彼の持ち味が完全に失われているわけではない。一度耳にしたら忘れられない、あの絶妙な“おかしみ”を生み出す独特なセリフ回しは本作でも健在だ。むしろ、極限状態に置かれた人間がどんな言動を取るのか、彼特有のおかしみがリアリティを生み出していた。また、終始浮かべる険しい表情をはじめとした佇まいにも、追い詰められ、堕ちていく人間の現実味が宿っていた。本作での俳優・佐藤二朗の新たな顔は、観る者に大きな衝撃を与えることだろう。【折田侑駿】文筆家。1990年生まれ。映画や演劇、俳優、文学、服飾、酒場など幅広くカバーし、映画の劇場パンフレットに多数寄稿のほか、映画トーク番組「活弁シネマ倶楽部」ではMCを務めている。
2022.02.08 07:00
NEWSポストセブン
その奇才ぶりは業界随一(AFP=時事)
岡田准一主演映画、「何とも言えない顔」で笑い生むベテランの“顔芸”
 公開初日から3日間で、興行収入3億円を突破する好発進をしたのは岡田准一主演の映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』だ。岡田が見せるアクションシーンも話題になっているが、コメディ要素も秀逸だ。存在感を発揮しているベテラン俳優もいるようだ。コラムニストのペリー荻野さんが見どころについて解説する。 * * * 公開中の映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』。岡田准一が演じる主人公のファブルは、どんな相手も6秒以内に仕留める伝説の殺し屋だが、超猫舌でどこかズレてる変わり者。 彼はボス(佐藤浩市)に「一年間、誰も殺すな。一般人として普通に生きろ」と命令され、相棒のヨウコ(木村文乃)と兄妹と偽って、大阪で休業中の身だ。2019年の第一作に続き、新作では、かつて自分が殺せなかった残忍な偽善者・宇津帆(堤真一)の手から、誰も殺さずに車椅子の少女ヒナコ(平手友梨奈)を救い出そうとする。 激しいカーアクション、爆破、崩れ落ちる足場を走り抜けながら敵を倒すシーンなど、岡田自身がファイトコレオグラファーとして関わったバトルシーンは「日本映画の限界突破!」と謳うだけにすさまじい。憎むべき腹黒男を演じる堤真一の怪演も黒光りしている。だが、それと同時に忘れてはいけないのが「オクトパス」の場面である。「オクトパス」とは、佐藤アキラと名乗るファブルが、バイトしている小さなデザイン会社。前作で窮地を救ったミサキ(山本美月)の紹介でバイトが決まったのだが、そこで繰り広げられる通称“タコ社長”田高田(佐藤二朗)とファブルとのやりとりは、見ものだ。チリチリ頭にチョビヒゲのタコ社長は、「ボーナスないで」「そんで時給800円」とぼそぼそと悪条件を言う。 ファブルは平然と「やらせていただきます」と受け入れ、とっくに冷めてるだろうというお茶に口をつけて「熱―っ!!」とのけぞった瞬間、社長に「採用」と言われる。社長、いったいどこをどう見て採用に!? その後、試しにファブルに動物の絵を描かせてみると、謎の模様だらけの奇怪なキリンやシマウマが。なのにそれが「いい!!」とチラシに採用されるのだ。 殺伐とした場面も多いこのシリーズで、「オクトパス」のシーンはどんどん底が抜けていく脱力ムード。岡田はこの場面を「オアシス」と表現し、江口カン監督も「やっとオクトパスのシーン来たか」と言ったという。みんな好きなんですな。その源はやっぱりタコ社長である。 佐藤といえば、『勇者ヨシヒコ』シリーズの仏など、テキトーなことを言うおとぼけの達人、アドリブの面白さでも知られる。今や、佐藤が出てくるだけで「何かアドリブやるんじゃ?」と期待する。みんなが「佐藤二朗のアドリブ待ち」状態と言ってもいい。 今回の新作では、アドリブだけでなく、もうひとつ佐藤二朗の「特技」が発見できた。ミサキに「サンタクロースは知ってるよね」と聞かれて、ファブルは「いや、知り合いじゃない」と大真面目に返答する。そのファブルをなんとも言えない顔で見つめるタコ社長。この「なんとも言えない顔」があるかないかで、この場面の面白さが格段に違ってくる。 監督は、「オクトパス」のシーンでは、なかなかカットの声をかけず、佐藤にお任せした部分も多かったらしい。監督も佐藤のアドリブと「なんとも言えない顔」のファンなのだ。間違いない。
2021.06.24 07:00
NEWSポストセブン
その奇才ぶりは業界随一(AFP=時事)
共演女優が語る、佐藤二朗の魅力「傷の痛みを知っている優しい鬼」
 6月12日から放送開始したテレビドラマ『ひきこもり先生』(NHK総合)で主演を務めるほか、自身が原作・脚本・監督を務めた6月4日公開の映画『はるヲうるひと』も話題を呼んでいる才人・佐藤二朗(52)。その魅力について、同映画に出演している女優・笹野鈴々音(ささの・りりね)が語った。 広告代理店に勤務していた1996年に劇団「ちからわざ」を立ち上げ、本格的な演劇活動をスタートさせた佐藤二朗。2000年代に入るとテレビや映画で活躍の場を広げ、コミカルな役柄からシリアスな役柄まで演じ分ける実力派として世間に知られるようになっていった。 すでに人気バイプレイヤーとしての地位を確立していた2008年には、連続ドラマ『拝啓トリュフォー様』(テレビ朝日系)でフリーのドラマ監督役で初の地上波主演の座を獲得。同年には初監督作品であり自身が脚本・主演を務めた映画『memo』も公開され、湯布院映画祭で特別上映作品として招待されるなど話題を呼んだ。 そんな佐藤二朗が監督を務めた2作目の映画が『はるヲうるひと』だ。劇団「ちからわざ」による2009年の舞台作品を原作とした映画で、架空の島の売春宿で生きる男女の姿とささやかな幸福をサスペンス風のタッチで描く。主演を務めるのは俳優の山田孝之で、主人公の腹違いの兄役で佐藤二朗も出演する。 同映画に出演し、原作となった劇団「ちからわざ」の公演にも出演した女優の笹野鈴々音は、佐藤二朗の魅力についてユーモアを交えながらこのように語る。「佐藤二朗さんの最大の魅力、それは『傷の痛みを知っている優しい鬼』であることだと思います。 俳優としてご活躍される前の二朗さんがどのような過去を歩んできたのかを多くは知りません。もちろん気にならないわけじゃないけれど聞く意味はないし、二朗さんも語りませんから。 でもきっと、傷ついた過去のその傷をなかったものにせず、傷はついたら痛いんだぜということを持って闘ってきたのだろうなと。ひとの傷そのものは目に見えるものではないけれど、二朗さんの芝居やことばからは見えてくるんです。 だから、あんな風に面白可笑しい仏役になるし、ひとの迷いや緊張を可笑しみにできる優しさを持っているのだと思います。でも優しいからって天使なわけじゃなくて、時には思いやりのない時だってあるあるで、でもそこには愛があることを時差で感じる、だから優しい鬼です」 これまで様々な舞台作品に出演してきた笹野鈴々音だが、2005年に下北沢の小劇場で上演された劇団「グリング」の公演『海賊』へと出演したことがきっかけとなり、2008年に初めて「ちからわざ」の公演『ムコウカタ』に出演。その後、今回の映画の原作となった2009年の公演『はるヲうるひと』及び2014年の『はるヲうるひと』再演への出演にも繋がっていったという。「16年前の舞台(グリング『海賊』作・演出:青木豪)でわたしに惚れて、13年前のちからわざに呼んでくださったことも、二朗さんの素敵なところ(笑)。 また舞台でも映画でも、佐藤二朗作品の次作がある時にはオーディション受けに行きます。ああ悔しいけど大好きなひとです」(笹野) 映画版『はるヲうるひと』で笹野は、殺伐とした売春宿の中で常に笑顔を振りまく天使のようなキャラクターで出演している。一方の佐藤二朗の役柄は鬼のように冷徹だが、そうならざるを得なかった“傷”も抱え込んでいる。その意味では“傷の痛みを知っている優しい鬼”が原作・脚本・監督を務めたからこそ完成した作品だとも言えそうだ。◆取材・文/細田成嗣(HEW)
2021.06.21 16:00
NEWSポストセブン
佐藤二朗×山田孝之『はるヲうるひと』 出演女優が語る「見せ場」
佐藤二朗×山田孝之『はるヲうるひと』 出演女優が語る「見せ場」
 興行収入90億円を突破した『シン・エヴァンゲリオン劇場版』や『るろうに剣心 最終章 The Beginning』といった話題作の裏で、密かに話題を呼んでいるのが6月4日に公開された映画『はるヲうるひと』だ。その見どころについて、出演者の一人である女優の笹野鈴々音(ささの・りりね)に話を聞いた。 新型コロナウイルスの影響により約1年間の延期を経て公開された『はるヲうるひと』は、鬼才・佐藤二朗が原作・脚本・監督・出演を兼ねた作品。主演を山田孝之が務めるほか、仲里依紗や坂井真紀など実力派の俳優が多数出演する。 物語の舞台となったのは架空の島の売春宿「かげろう」で、呼び込みと世話係を務める主人公・真柴得太(山田孝之)と腹違いの兄で宿の主人・真柴哲雄(佐藤二朗)の確執を軸に、必死に生き抜こうともがく遊女たちの姿を描く。『はるヲうるひと』は、もともと佐藤二朗が劇団「ちからわざ」で2009年に発表した同名の舞台作品が原作となっている。舞台版は2014年にも再演されており、柘植純子役の今藤洋子やユウ役の太田善也ら、舞台版に出演していた複数の俳優が今回の映画版にも出演している。 2009年と2014年の舞台版に出演し、映画版にも村松りり役で出演した笹野鈴々音は、『はるヲうるひと』での演技への向き合い方が舞台版と映画版では変化したと語る。「舞台のときにはお二階にある“ちょんの間”や、売春宿・かげろうの目の前に広がっている海の景色や匂い、波の音という目に見えないモノを想像の力でつくっているぶん、それを伝えようと『演じる』という意識が強く、役を過剰に生きようとしていました。 けれど、映画では“ちょんの間”も海ももうそこにあって、なので演じるという意識なく『そこに在る』ことができたように思います」(笹野) ぬいぐるみやベッドといった小道具の一つ一つからも様々な物語が立ち上がってくるのが、舞台版にはなかった映画版の見どころだ。「たとえば女郎部屋でそれぞれに与えられている鏡台、その奥にある寝床の二段ベッドに並べられた薄汚れたぬいぐるみたち。『あ〜このぬいぐるみは、まだ親に捨てられる前の幼い頃にりりが親に買ってもらったもので、こっちのぬいぐるみは親代わりだった〇〇さんがプレゼントしてくれたもので』とか、『今日は峯さん(坂井真紀)、今夜は純子(今藤洋子)と、ってその日その夜の気分によって、このベッドやお布団でよく添い寝しているのだろうな』とか。 舞台では感じ得ることのできなかったモノごとが勝手に生まれ出てくるような、坂本朗さんの素敵な美術にもご注目いただきたいです」(笹野) 映画『はるヲうるひと』は、第35回ワルシャワ映画祭に正式出品されたほか、第2回江陵国際映画祭では最優秀脚本賞も受賞。密かに注目を集める話題作は、優れた脚本や出演者の演技力はもちろんのこと、小道具や衣装をはじめとした美術の細部にまでこだわり抜いたことで、観客の想像力を喚起させる作品へと結実した。そうした映画ならではの見せ場に着目すると、より一層楽しむことができそうだ。◆取材・文/細田成嗣(HEW)
2021.06.19 16:00
NEWSポストセブン
抜群の演技力を誇る佐藤二朗
「土曜21時」境に一変 佐藤二朗の“凄み”「ついに本気出した」評も
 佐藤二朗(52才)が「ついに本気を出した」と注目を集めている。俳優としての演技やバラエティでのMCなどで、コミカルなイメージのある佐藤だが、最近、ひきこもり役のシリアスな演技が話題を呼び、自ら出演、脚本・監督を手がける映画も公開された。新たな一面を見せる佐藤についてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * ちょうど一週間前の12日夜、佐藤二朗さんがネット上の話題をリードしていました。まず19時~21時にMCを務める『99人の壁』(フジテレビ系)に出演。MCという立場でありながら、平成・令和のヒットソング、アニソン、ドラマ主題歌などをハイテンションで熱唱して笑いを誘っていたのです。 時計の針が21時をまわると、主演ドラマ『ひきこもり先生』(NHK)の初回放送がスタート。二朗さんは38歳から11年間にわたってひきこもり生活を送り、中学校の非常勤講師を務めることになった主人公の男性を演じています。 二朗さんと言えば、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)などで見せたコミカルな演技のイメージを持たれがちですが、同作では笑いを封印して元ひきこもりの男性を熱演。MCとしてクイズ番組をハイテンションで盛り上げていた姿から一変して、シリアスな演技を見せたため、「佐藤二朗の振り幅が凄すぎる」とネット上をさわがしていたのです。 二朗さんの振り幅は、これだけではありません。今月4日に公開された映画『はるヲうるひと』では、パブリックイメージとは異なる「怖い男」としての演技を見せたことに加えて、脚本・監督も手掛けました。 さらに、12日午後には生放送番組の『土曜スタジオパーク』(NHK)に出演。スタジオ登場の第一声で「生放送……今日はおしっことおならを我慢する。大人ですから」と笑わせたり、涙ぐみながら作品への思いを語ったりと、ここでも振り幅の大きい姿を見せて視聴者を驚かせました。ハイテンションのMC、元引きこもりの男、怖い男、映画監督、脚本家、生放送でのトーク。何でもこなすスーパーマンぶりを見せているのです。実は国立大卒というインテリの顔も コミカルな演技のイメージが強いからか、あまり知られていませんが二朗さんは、『家政婦のミタ』などを手がけた脚本家・遊川和彦さんが「ドラマ史に残る」と絶賛した『わたしたちの教科書』(フジテレビ系)を筆頭に、『医龍-Team Medical Dragon-2』(フジテレビ系)、『JIN-仁-』(TBS系)、『ブラックリベンジ』(読売テレビ・日本テレビ系)など複数の作品でシリアスな演技を披露していました。 コミカルな演技は二朗さんが持つ引き出しの1つに過ぎないのです。二朗さん自身、そんなパブリックイメージのミスリードを自覚していて、映画『はるヲうるひと』のPR時には、「(主演の山田孝之と自分のことを)“ヨシヒコと仏”としか思っていない人は、1人残らずこの映画を見やがれ。そんな気持ちでいます」とコメントしていました。 今作は二朗さんが主宰する演劇ユニット「ちからわざ」で手がけた作品を自ら映画化し、監督、脚本、出演のすべてを担う姿勢を見て、業界内では「佐藤二朗が本気を出した」という声が挙がっていました。業界のクリエイターや俳優仲間たちは、その凄さを知っているようなのです。ただ、映画監督は2008年の『memo』に続いて2本目であり、その他にもドラマの脚本も手がけるなど、やはり多才な人なのでしょう。 二朗さんはバラエティへの出演時に、「精神年齢8歳の51歳児」とキャッチフレーズのように言って自虐していますが、実際はインテリの顔も。猪瀬直樹元東京都知事もOBである国立の信州大学を卒業し、1日で退社したもののリクルートに入社しました。また、今春から歴史教養番組の『歴史探偵』(NHK)でMCに起用され、そつなくこなしていることからも、聡明さがうかがえます。珍しく「精神的にしんどい」主演作 5日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)に出演したとき、わざと下手に演じてリアリティを醸し出したエピソードを加藤浩次さんから絶賛された二朗さんは、「僕は正直に言いますけど、自分の力には自信がございます」と自負を隠しませんでした。その直後に「こと俳優に関してはですよ。あとは精神年齢8歳ですけど」と笑わせるのも忘れないところも含めて、現在のポジションを実力と人柄でつかみ取ってきたことをうかがわせます。『ひきこもり先生』は、そんな二朗さんが珍しく「精神的にしんどかった」と弱音のような言葉を漏らした作品。「いまだに『引きこもりは甘えじゃないか』という声があると思うんですけど、一番苦しんでいるのは本人で、二番目に苦しんでいるのは家族や周りの人だから、そこは覆していきたい」と力を込めていただけに、本気の演技が見られるでしょう。 余談ですが、12日の『99人の壁』に私もチャレンジャーの1人として出演させてもらい、MCの二朗さんと1対1で向き合う機会を得られました。二朗さんは収録中、出演作から、こよなく愛する東京・高円寺の話まで、さまざまな話を気さくにしてくれた上に、最後は「また来てください」と会釈をしてくれたのです。 俳優として演じることはもちろん、脚本・演出を手掛けることも、MCとして出演者をもてなすこともできる。さらに言えば、仲間たちと熱く語り、世話をすることもできる。やはりスーパーマンのような人であり、だからこそ山田孝之さん、向井理さん、安田顕さん、長澤まさみさんら後輩俳優たちは二朗さんを慕い、お酒を酌み交わしているのでしょう。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2021.06.19 07:00
NEWSポストセブン
新作シットコム配信 三谷幸喜が明かす香取慎吾の陰の努力
新作シットコム配信 三谷幸喜が明かす香取慎吾の陰の努力
 香取慎吾&三谷幸喜の最強タッグから、おうち時間を最高に楽しめるプレゼント!  Amazon Original新ドラマシリーズ『誰かが、見ている』が9月18日から配信される。シットコム(シチュエーション・コメディー)という手法で三谷幸喜はどんな香取慎吾を見せてくれるのか!? 2人が語る。香取:ぼくと三谷さんが初めてシットコム作品『HR』をやったのは……何年前?三谷:『新選組!』(NHK)の前ですから、18年前ですね。香取:えええっ、そんな前ですか!? ドラマなんだけど舞台みたいな、お客さんを入れて一発本番のように作るシットコムが大好きになったので、またやりたいなって、ずっと思ってたんです。三谷:目の前にお客さんがいるような雰囲気を作ることによって、独特のテンションというか緊張感があって、それがおもしろさにつながってる気がしますね。香取:普通のドラマだと、隣の部屋のセットに行くのに走りませんからね(笑い)。三谷:長いおつきあいなので、本番の香取さんがすごいというのはよくわかっていたし、非常に努力家だと思ってきましたけど、今回はリハーサルからちょっと違いましたよね。ひとりだけ衣装着てたり。香取:いやそれは違うんですって! 用意してあったから着ただけ!三谷:努力している自分を見せたくないんでしょうけど、陰で努力をしているの、ぼくは見てますよ。香取:見られたくないんですよ、オンじゃないときの自分は。普段の生活とか、自宅とか、全部! SNSとかでも、家の中の写真はいっさい出してないし。三谷:ぼくも、お風呂あがりの姿は見せられない。ぐったりして、別人格ですから(笑い)。◇Amazon Original 新ドラマシリーズ『誰かが、見ている』ありえない失敗を繰り返す主人公・舎人真一(香取慎吾)と、書斎の壁にあいた穴から真一の生活をのぞき見する隣人の粕谷(佐藤二朗)一家を中心に巻き起こるドタバタを描いたコメディー。脚本/演出:三谷幸喜出演:香取慎吾、佐藤二朗、山本千尋、長野里美、宮澤エマ、夏木マリほか2020年9月18日(金) Amazon Prime Videoにて独占配信。■撮影/田中智久※女性セブン2020年9月24日・10月1日号
2020.09.17 07:00
女性セブン
中居、ウエンツ…視聴率調査変更で求められるMCの新3条件
中居、ウエンツ…視聴率調査変更で求められるMCの新3条件
 この春のテレビ番組改編で、番組のMC起用に新たな動きが見られる。その背景にあるのは、やはり視聴率。だが、これまでの視聴率への考え方とはちょっと事情が番うようだ。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 2020年代最初の冬ドラマが次々に最終話を迎え、テレビ番組は春の改編期に突入していきます。 この春は中居正広さんがジャニーズ事務所から独立して新たなスタートを切るほか、ロンドン留学していたウエンツ瑛士さんが帰国して『火曜サプライズ』(日本テレビ系)のMCに復帰。新番組に目を向けると、昨年末の『M-1グランプリ2019』(ABCテレビ、テレビ朝日系)で優勝したミルクボーイが全国ネットのゴールデンタイムで初めてMCに挑む『これって私だけ?』(テレビ朝日系、火曜20時~)がスタートするなど、テレビ番組のMCにさまざまな動きが見られます。 その他の特筆すべき動きとしては、霜降り明星をはじめとする“お笑い第7世代”の若手芸人がMCを務める『第7キングダム』(日本テレビ系、日曜12時45分~)と、『霜降りミキXIT』(TBS系、月曜23時56分~)の2番組がスタート。占い師の木下レオンさんと、ぷりあでぃす玲奈さんが事実上のMCとなる『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系、水曜22時~)がスタート。『陸海空 地球私服するなんて』の破天荒な言動で人気者となった“ナスD”こと友寄隆英ディレクターの冠番組『ナスDの大冒険TV』(テレビ朝日系、水曜26時21分~)がスタート。『秘密のケンミンSHOW』(読売テレビ、日本テレビ系)のMCが、みのもんたさんから田中裕二さんに変更し、『秘密のケンミンSHOW極』にリニューアル。 このようにフィールドやキャリアの異なるタレントがMCに挑むことになった背景にはどのようなものがあるのでしょうか。◆視聴率調査のリニューアルが影響 冒頭に挙げた中居さんは、今春から『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)が30分拡大するほか、17日に『中居正広の4番勝負』(日本テレビ系)、20日に『中居正広のプロ野球魂』(テレビ朝日系)と特番が立て続けに放送されるなど充実一途。大手芸能事務所を辞めるにも関わらず、出演番組数がまったく減らないなど、国民的MCとしての需要が増している様子がうかがえます。 一方、前述したMC経験の少ないメンバーには、20代の若手から、異色のタレント、スタッフまで、さまざまなキャラクターが混在。これまでのようにアラフォーの中堅芸人が起用されていないことに新たな動きを感じます。 国民的MCと、さまざまなキャラクター。両方が混在した背景にあるのは、個人視聴率をはじめとする視聴率調査のリニューアル。ビデオリサーチ社が行っている視聴率調査が今年3月30日に大きく変わり、各地の調査世帯数が拡大されるほか、個人視聴率が全地区で導入されます。 個人視聴率とは、これまでの「どれくらいの世帯で見たか」を示す世帯視聴率ではなく、「性別や年代別にどれくらいの人が見たか」を示す指標。番組制作のベースとなるデータが細分化されるため、単純に経験値や知名度だけでMCを決めるわけにはいかなくなっていくのです。現在、「今春以降のバラエティで求められるだろう」と言われているMC像は、「幅広い世代からの好感度が高い」「若い世代が反応しやすい」「唯一無二の個性か専門的なスキルを持つ」の3つ。だからこそ国民的MCの中居さんや、持ち前の親しみやすさにイギリス留学で凛々しさを加えたウエンツさん、鮮度と勢いのあるお笑い第7世代は選ばれやすいと言えるでしょう。これまでの世帯視聴率をベースにした番組では、中高年層に人気のMCが選ばれるケースが多かったのですが、今後は個人の中でも「商品購買につながりスポンサー受けがいい」と言われる女性若年層に好かれるMCが増える可能性は高そうです。◆意外な注目株は初レギュラーMCの52歳俳優 また、冒頭のリストにはあげませんでしたが、もう1人気になるのは『これって私だけ?』でミルクボーイとともにMCを務める沢村一樹さん。沢村さんは現在52歳の俳優であり、ゴールデンタイムのバラエティでは初のレギュラーMCとなります。 近年、『99人の壁』(フジテレビ系)の佐藤二朗さん、『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(日本テレビ系)の佐藤隆太さんなど、中堅俳優のMC進出が目立ちますが、これらの起用も幅広い年代からの好感度が高く、唯一無二の個性があるから。さらに、トップを走る主演俳優ではなく助演の多い俳優だからこそ出演作が多く親近感があり、それでいてMCとしては良い意味でのぎこちなさを含め、フレッシュさを感じさせられる貴重な存在なのです。 そこで再びフィーチャーしたいのは、前述した視聴率調査のリニューアル。これによって全国各地の集計をまとめることが可能になり、「この番組は日本全国で何人が見たか」が数値化されるようになります。そのため中堅人気俳優のような幅広い年代からの好感度や唯一無二の個性を持つ芸能人がMCを務める機会は増えていくのではないでしょうか。録画視聴やネット配信視聴の増加。さらにはテレビではなくパソコンやスマホでの視聴など、個人の視聴形態が分散化する中、MCにかかる期待とプレッシャーはこれまで以上に大きくなっていくでしょう。ただ、求められるものが大きくなるほど努力を重ね、MCとしてのレベルは上がりやすいだけに、視聴率調査のリニューアルはテレビ業界にとってチャンスなのです。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2020.03.21 07:00
NEWSポストセブン
【動画】佐藤二朗主演ドラマ 関係者が自殺し、放送が無期延期
【動画】佐藤二朗主演ドラマ 関係者が自殺し、放送が無期延期
 佐藤二朗さんが主演を務めるドラマの放送が無期延期になっていました。愛知県の小牧工業高校のマーチングバンドを中京テレビが開局50周年記念作品としてドラマ化。佐藤さんのモデルは部活動を率いるスキンヘッドの名物顧問のS先生でした。 テレビ局関係者によると「撮影はクランクアップしていて放送予定は12月7日だった。 しかし、ある“事件”が起きて放送は無期延期になったんです」とのこと。舞台となった小牧工業高校の職員室でマーチングバンド部の顧問のA先生が首を切って自殺していたのが発見されたそうです。
2019.12.14 16:00
NEWSポストセブン
佐藤二朗主演ドラマ 関係者が自殺し、放送が無期延期
佐藤二朗主演ドラマ 関係者が自殺し、放送が無期延期
 俳優・佐藤二朗(50才)の主演ドラマが、関係者が自殺したことで放送が無期延期になっていたことがわかった。「押忍!」「押忍!」。愛知県の小牧工業高校のマーチングバンド部は、その異色の演奏スタイルで知られている。マーチングバンドとは、金管楽器(ラッパ)や打楽器(パーカッション)を演奏しながら、息を合わせて隊列(フォーメーション)を変化させ、観客の耳も目も楽しませる吹奏楽の演奏スタイルだ。 華やかな音楽隊のはずなのに、小牧工業高校のバンドはどこか“汗臭い”。ユニフォームは高校の制服ではなく、作業服と黄色いヘルメット。練習をするのは音楽室ではなく、武道場。返事は「押忍!」。ステージの冒頭では、30人余りの部員たちが息を合わせて腕立て伏せを披露してから楽器の演奏に入る――。 工業高校らしい“ド迫力”のマーチングバンドのスタイルが評判を呼び、今や全国区の人気だ。「地元の有名マーチングバンドを、中京テレビ(名古屋市)が開局50周年記念作品としてドラマ化しました。主演は佐藤二朗さん。彼のモデルは、部活動を率いるスキンヘッドの名物顧問のS先生でした。 すでに撮影はクランクアップしていて、放送予定は12月7日だった。しかし、ある“事件”が起きて、放送は無期延期になったんです」(テレビ局関係者) 11月25日日曜日の深夜のことだった。夜が明ければ、いつものように生徒が登校してくる。そんな高校の職員室で、1人の男性が倒れていた。 翌日、地元紙「中日新聞」夕刊はこう伝えた。《25日午前2時10分ごろ、愛知県小牧市の小牧工業高校の職員室で『男性が大量に出血して倒れている』と119番があった。(中略)男性は同校の50代の教諭で、その場で死亡が確認された。県警小牧署は現場の状況から自殺とみている》 亡くなったのは、マーチングバンド部の3人の顧問のうちの1人であるA教諭だった。地元教育関係者によると「冗談をよく言う優しい先生で、生徒から慕われていた。S先生ほか顧問の先生たちは本当に仲がよかった」という。亡くなる1週間前には、A教諭ほか顧問と部員が小牧市役所に招かれ、市長から部の活動を表彰されたばかりだった。 全国紙社会部記者が話す。「鋭利な刃物で、首のあたりを切ったそうで、職員室には相当な量の血が流れていたそうです。遺体のすぐ近くに遺書が残されていたので、県警はすぐに自殺と断定しました。 わざわざ週末の職員室に忍び込んでの自殺だったので、学校側やほかの教諭に対して、何か抗議したいことがあったのだろうと推測されます。 遺体発見の1時間前、A教諭の家族から警察に行方不明者届が出されていたので、家族は何か異変を感じ取っていたのかもしれません」 A教諭は、楽器の演奏経験はないという。だから、演奏会やイベントの準備など、献身的にバンド活動のサポートをしてきた。死を目前にしても、最後までバンドのことを思っていたようだ。前出の地元教育関係者が声をひそめる。「遺書には、マーチングバンドのことが書かれていたそうです。これからも演奏を続けていってほしいこと、ドラマを放送してほしいこと…。 ほかには、学校上層部との人間関係の悩みが綴られていたそうです。ご遺族は学校に不信感を持っていたのか、葬儀に参列した学校関係者は、顧問のS先生だけだったそうです」 A教諭の妻は、「今は悲しいということでいっぱいで、お話できる状況ではありません」とだけ語った。 12月9日、地元の音楽祭でマーチングバンド部の部員たちは、いつものように熱い演奏を披露した。S教諭が語る。「参加するかどうか、生徒たちと話し合いました。“みなさんも楽しみにしてくれているし、自分たちも元気になるきっかけにしたい”と参加を決めました。Aさんのことについては、私の立場からは申し上げられません」 その日、部員たちが演奏したのは、A教諭が好きだった『見上げてごらん夜の星を』だった。※女性セブン2020年1月1日号
2019.12.11 16:00
女性セブン
この日のテーマ「動物」に合わせた衣装
佐藤二朗に聞いた、なぜクイズ番組の司会をやっているのか
 取材の数日前、佐藤二朗(50才)は映画監督としてポーランドで開催された「第35回ワルシャワ映画祭」に出席していた。1-2コンペティション部門の正式出品作品として上映された『はるヲうるひと』は佐藤が原作・脚本・監督そして出演を務めたもの。舞台挨拶後はポーランド人の観客に囲まれ、称賛と質問の嵐だったという。 そしてこの日、佐藤はサファリルックに身を包み、東京・お台場のスタジオで、100人の参加者の真ん中に立っていた。 俳優である彼のもとに『超逆境クイズバトル!!99人の壁』MCの出演依頼が舞い込んだのは、2年前のこと。「問答無用で断ろうと思いましたね、その時は。MCっていうのは選ばれし人だけができるもので、俳優のぼくにできるわけがない、と」(佐藤・以下同) しかし、企画書を読んで心が動いた。「情熱がほとばしる、熱い企画書だったんですよ。あなたしかいないんだ!と完全にぼくを落としにかかってる。会うだけ会ってみようかという気になったのが運の尽き」 やってきたのは、当時フジテレビ入社2年目だった千葉悠矢氏。「彼が考えた企画が通ったんだっていうんですね。しかも、演出も彼がやるという。大晦日の午前中に関東ローカルで1回こっきりだというし、なにしろ千葉は熱いし、やってみようかと思ってしまった」 100人の参加者から選ばれた1人のチャレンジャーが99人を相手に、自分の得意ジャンルでクイズに挑戦。5問連続で正解すれば賞金100万円を獲得できるというこの番組は、2017年12月31日午前10時からひっそりと放送され、しかし観た人の心に「また見たい」という思いを植え付けた。「翌年の春、またやるっていうんですよ。しかもプライムタイムの全国放送だという。話が違うじゃないか!と思いつつも、一度かかわった作品には愛が芽生えますからね」 そう、佐藤にとっては、映画も舞台もドラマも、そしてクイズ番組も等しく作品なのである。その後8月には2時間の特番が放送され、2018年10月からレギュラー放送決定。「話が違うにもほどがある! と、2人の女性に相談しました。ひとりは妻で『こう言っちゃなんだけど、長く続く番組じゃないと思うから、与えられた期間一生懸命やれば?』と(笑い)」 もうひとりは、かつて劇団「自転車キンクリート」で共に汗を流した友人で演出家の鈴木裕美氏。「彼女からは、『自分が本当にやりたいこととはちょっとズレてても、やりたいことにリンクしている部分があって、なおかつそれをやることで本当にやりたいことに支障がないのなら、あなたの才能を欲する人に提供するのは、すごくご機嫌な人生だと思うよ』って言われて、なるほどなと」◆ぼくはもう進化しません 佐藤二朗の、才能。一度見たら忘れられない風貌と、どこまでが台本どおりでどこからがアドリブなのかわからない台詞まわし。そして、瞬発力抜群の演技力。 佐藤はそのすべてを、バラエティーの場でも惜しみなく提供し、“壁”の真ん中に据えられたセンターステージを縦横無尽に駆けまわる。360度から注がれる参加者の視線をガッツリ受けとめ、予測不能の弾を放つ。台本なんてないのに必ずドラマが生まれる。「よくスタッフとも話すんですよ、何のドラマも起きない回があってもいいよね、と。でも、何かしら起きる。なぜなら、参加者も、問題を作ってる作問チームもガチだから。そこから発生する熱量が、ドラマを生むんだと思いますね」 100人の参加者のうち、誰がセンターステージに立つのかは、その時になってみないとわからない。使われないかもしれない問題を、作問チームは夜を徹して作り、参加者は自分が選んだジャンルのために必死になる。「センターに立った人は3問目くらいから『もう100万円とかどうでもいい! このジャンルの次の問題が知りたい! このジャンルでもっとみんなと競いたい!』という気持ちになってくるんです」 ──それほど愛せるものがあるのは、とても幸せなこと。 そう、佐藤は言う。 彼自身、小学4年生の学芸会で「俳優になる」と心に決め、“芝居”というジャンルに愛を注ぎ続けてきた。 だからこそ、愛するジャンルのために必死で闘う参加者を、全身全霊で応援するのだ。 初回放送からまもなく2年。レギュラー放送になってから1年が経った。次回の収録では、これまでにやったことがない企画が予定されているという。「他の番組ではADやってる若いヤツが企画、演出して、MCなんてやったことがない俳優がMCやってる番組ですから、内容も安住しないでどんどん進化すればいいと思います。え? ぼく? ぼくはもう進化しませんよ。千葉からの唯一のダメ出しは『番組に慣れるな』ですから(笑い)」 長時間に及ぶ収録と、その後の本誌インタビュー。疲れているはずなのに佐藤は嬉しそうに、「これから飲みに行くんですよ。ワルシャワで上映した監督作の出演者たちと」と足取りも軽く出ていった。愛する作品を共に作った、愛する仲間に会うために。【プロフィール】佐藤二朗/さとう・じろう。1969年5月7日生まれ。愛知県出身。1996年、演劇ユニット「ちからわざ」を旗揚げ。全公演で作・出演を務める。2000年『ブラック・ジャックII』でドラマ出演し、以来数多くのドラマ、映画に出演。自身2作目となる脚本・監督映画『はるヲうるひと』が、2020年公開予定。◆撮影/田中智久※女性セブン2019年11月21日号
2019.11.09 07:00
女性セブン
佐藤二朗の異色の経歴、「暗黒の20代」経て大成するまで
佐藤二朗の異色の経歴、「暗黒の20代」経て大成するまで
 佐藤二朗(50)は独特の風貌と存在感を併せ持つ俳優だ。信州大学を卒業後、リクルートに就職するも1日で退社。2年後に再就職し、サラリーマン生活を送りながら俳優を目指したという異色の経歴を持つ。9月には舞台や映画の公開を控え、大忙しの日々を過ごす佐藤は、子供の頃から役者になる運命だと信じていたという。「根拠もないくせに、自信だけはあった。馬鹿ですよね。きっかけは小学校4年生の学芸会でした。『お芋がこうして生まれました』という劇で、主役はお芋。僕は脇役で、お芋を引率する猫の先生役でした。なぜか僕の台詞が台本の7割もあって。喋るたびに、客席にいた保護者が笑ってくれたのが嬉しかったんです。昔からドラマも好きで、山田太一さんや倉本聰さんが脚本を書かれた作品をよく見ていました」 将来は役者になるという揺るぎない自信がある一方、なれるはずがないと否定するもう一人の自分がいた。育った場所は田んぼが広がる愛知県の田舎町。東京で役者として独り立ちできるとは思えなかったのだ。無難に就職して余暇で芝居をやろうと考えた佐藤は、必死で勉強して信州大学の経済学部へ進学。卒業後はリクルートに就職した。「就職せずに劇団に入って、役者一本で食べていく勇気がなかった。1日で辞めたのは、今思えば入社式で現実を突きつけられたからじゃないかな。入社して初めて、熱意あふれる皆さんを前に、中途半端な気持ちの僕がやっていけるのかと。働きながら役者をやろうなんて甘い考えだと思い知りました。すばらしい会社に入れたというのに、大馬鹿者ですよね」 その後2つの俳優養成所に通うが、劇団員にはなれなかった。佐藤は仕方なく「役者の適性がない」と諦め、広告会社の営業として働き始める。だが、営業成績でトップをとっても、抱き続けた夢を捨て去ることはできなかった。27歳で養成所時代の仲間と演劇ユニット「ちからわざ」を旗揚げ。仕事を終えると背広姿のまま稽古場に直行し、脚本と出演の両方をこなした。「ビッグマウスを承知で言えば、この頃も、僕が世に出たら楽しめる人がたくさんいるはずだと本気で考えていました。でも、現実はそんなに甘くないことも知っています。20代は心がボロボロで辛かった。二度と戻りたくない暗黒の時代です(笑い)」 その後しばらくして演出家・鈴木裕美に誘われ、劇団「自転車キンクリート」に入団する。大きな転機は31歳で訪れた。演出家・堤幸彦の目に留まり、ドラマ『ブラック・ジャックII』に無名の医師役で出演してから、少しずつ活躍の場が増えていった。 6月に公開された、岡田准一主演の映画『ザ・ファブル』は大ヒットを記録。現在は吹き替えを担当したディズニー映画『ライオン・キング』が公開中だ。吹き替えに挑戦するのは5度目となる。「主人公のライオンと友達になる、イボイノシシの役です。芝居と違って、声だけで勝負するのは何度やっても難しい。吹き替えと芝居は全く別物ですね」 役者の域を超えたマルチな顔も持つ。映画『memo』(2008年)、『はるヲうるひと』(公開日未定)では監督・脚本を担当。レギュラーでクイズ番組のMCも務める。俳優養成所で出会った妻とは結婚して17年になり、7歳の息子を持つ父親でもある。6月には、最も素敵な父親に送られるベスト・ファーザー賞を受賞した。「立派な賞をもらったけれど、まだまだ子供です(笑い)。昔は嫁の手料理を肴に晩酌をしながら、その日の出来事を聞いてもらうのが楽しみでした。今は夫婦で、子供の話を毎晩聞いていているのですが、途中から自分も話したくなってくる。『次はお父さんの番だ!』って、嫁に話を聞いてもらう権利を息子と奪い合っています(笑い)」 子育てに関しては手探り状態だが、ただひとつ、父親として子供に胸を張って言えることがあるという。「世の中、理不尽が当たり前だけど、それほど捨てたものじゃない。僕みたいな男でも、努力すればたくさんの人に助けてもらって、役者になることができましたから」●さとう・じろう/1969年、愛知県春日井市出身。1996年、演劇ユニット「ちからわざ」を旗揚げ。全公演で作・出演を務める。『ブラック・ジャックII』(2000年)でドラマに初出演し、映画『幼獣マメシバ』(2009年)で初主演を果たす。数々の映画、ドラマで活躍する一方、『ケータイ刑事 銭形シリーズ』などで脚本を手がけ、2008年には映画『memo』で監督・脚本も務めた。8月9日公開の映画『ライオン・キング』ではプンバァの吹き替えを担当。■撮影/内海裕之、取材・文/戸田梨恵※週刊ポスト2019年8月30日号
2019.08.21 07:00
週刊ポスト
週刊ポスト 2019年8月30日号目次
週刊ポスト 2019年8月30日号目次
週刊ポスト 2019年8月30日号目次もう「郵便局」は信用しない──彼らの不正に騙されない方法を教えます──特集◆もし2020東京五輪を「大型台風」が直撃したら…◆潜入ルポ アマゾン絶望倉庫 第1回「15年ぶり2度目の物流センター潜入」横田増生(ジャーナリスト)◆“老人ホームGメン”が教える「優れた特養」の選び方&入り方◆滝川クリステルを待ち受ける総理の妻「おもてなしの掟」◆巨人「優勝争い」の疑問 なぜ原監督は小林を使わないのか?◆「真夏の心筋梗塞」で“生死”を分けるもの◆令和元年の小学生「夏休みの自由研究」◆伝説のゲイバーママが明かす  昭和スター「人間交差点」1◆大人気女優・官能小説作家 ずっと忘れられない◆ビートたけし『21世紀毒談』 ◆「早く切った方がいいがん」「慌てて切ると後悔するがん」◆韓国人ジャーナリストが暴露「テレビ局は文政権に支配されている」◆韓国人、決死の覚悟で告発「文在寅よ、間違っているのはあなただ」ワイド◆宮迫博之“吉本解雇”の引き金を引いた金塊強奪犯「200枚の獄中手記」◆秋篠宮と悠仁親王「飛行機は親子別々」◆のん地上波復帰で期待・『いだてん』最終回出演◆星稜・奥川◆安倍首相の甥◆AI相撲グラビア◆「定年退職列車」に会いに行く ◆神の乳を持つ女優たち 厳選8人◆なをん。神戸の女の話 美乃◆三上悠亜 プリンセスの誘惑◆杉本有美 モノクロームの色香◆インタビュー 佐藤二朗◆定点空撮 新国立競技場◆渋野日向子 シブコのパットが入る理由◆日本人獣医・滝田明日香連載・コラム◆中川淳一郎「ネットのバカ 現実のバカ」【小説】◆柳広司「太平洋食堂」【コラム】◆二題噺リレーエッセイ 作家たちのAtoZ◆短期集中東田和美「60歳からの『儲ける競馬』」◆広瀬和生「落語の目利き」◆堀井六郎「昭和歌謡といつまでも」◆秋本鉄次「パツキン命」◆戌井昭人「なにか落ちてる」◆春日太一「役者は言葉でできている」◆大竹聡「酒でも呑むか」◆綾小路きみまろ「夫婦のゲキジョー」◆大前研一「『ビジネス新大陸』の歩き方」◆高田文夫「笑刊ポスト」【ノンフィクション】◆井沢元彦「逆説の日本史」【コミック】◆やく・みつる「マナ板紳士録」◆とみさわ千夏「ラッキーな瞬間」【情報・娯楽】◆のむみち「週刊名画座かんぺ」◆恋愛カウンセラー・マキの貞操ファイル◆ポスト・ブック・レビュー◆医心伝身◆ポストパズル◆プレゼント◆法律相談◆坪内祐三の美術批評「眼は行動する」
2019.08.19 07:00
週刊ポスト
舞台に主演中のムロ
ムロツヨシ 吐き出し騒動、新井擁護でも“愛され力”保つワケ
 映画、ドラマ、バラエティー、CMなど、あらゆるジャンルで活躍し、「八面六臂」という言葉がピッタリの売れっ子俳優・ムロツヨシが、舞台でまた1つ“伝説”を作った。 堤真一、吉田羊、賀来賢人ら豪華メンバーを迎えた舞台『恋のヴェネチア狂騒曲』(7月5日~。新国立劇場)で主演を務めたムロ。同作は、ムロが演じるお調子者の召し使いが、2人の主人に仕えたことから起こる混乱を描いたイタリアの古典喜劇だが、主人のディナーつまみ食いをするシーンで、食べ物を吐き出してしまったのだ。NEWSポストセブンが19日に配信した「ムロツヨシ、舞台観客悲鳴の食べ物吐き出し騒動とその人徳」は、「ムロさんが食べ物を口にいっぱいにしたまましゃべろうとしたものだから、口から食べ物が飛び出してきて…。私は最前列にいたので、モロにかかりましたよ」という観客の声を紹介。ただ、その観客は、「思わず悲鳴を上げちゃったけど、ムロさんの吐いたものがかかるなんて一生に一度しかないだろうから、まあ、いいかなって」と語っており、騒動には至らなかったようだ。 問答無用のイケメンというタイプではないムロだが、ここ数年の活躍は誰もが知るところ。その一因として挙げられるのが、異常な交友範囲の広さだ。芸能関係者がいう。「長い下積みを経て、脇役として徐々に注目を集め、ようやくブレイクしたムロは、とにかく腰が低い上に交友範囲が広いことで知られています。2017年1月にツイッターに投稿されたムロの誕生会の写真には、小栗旬、岡田将生、菅田将暉、柳楽優弥、勝地涼、山崎賢人ほか、そうそうたるイケメン俳優が集結し、“メンバーがスゴすぎる”と話題になりました。 ムロの得意技は、白味噌バターちゃんこの通称『ムロ鍋』で、友人を自宅に招いて振る舞うその鍋は、俳優の間で評判です。綾野剛、鈴木亮平、松本潤、山田孝之、瑛太、松田龍平、生田斗真らも“ムロ会”のメンバーですし、長澤まさみ、新垣結衣、戸田恵梨香、石田ゆり子、吉田羊、高畑充希らも飲み仲間です」(芸能関係者) 人脈が大事なのは芸能界も同じこと。それが“裏目”に出かかったのが、同じくムロ会メンバーだった新井浩文の今年2月の不祥事だ。「新井が強制性交の容疑で逮捕された際、ムロはツイッターに『この時に、呟かないような関係ではないんです』『こっから、また、応援しよう』と書き込み、批判が寄せられました。ただ、その直前には『理想の上司ランキング』(明治安田生命)で2位に選ばれており、“大事”には至りませんでした」(同上) なぜこれだけムロは愛されるのか? ベテラン芸能記者の石田春男氏はこう分析する。「ムロの人気の理由の1つは、いかにも好感度が上がりそうな役柄が多いことでしょう。昨年放送された『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)は、病に侵された戸田恵梨香を温かく見守る役でしたし、それ以外の作品でも、周囲にイジられたり、哀愁が漂うような3枚目の役柄が彼の定位置です。そういった役を演じると、女性ファンのみならず男性ファンも生まれるのが俳優としての大きな強みでしょう。最近だと佐藤二朗がその典型です。 ただ、より大きな理由として、近年のドラマ界の“キャストありき”のやり方への視聴者の反発心があると思います。どのドラマを見ても、同じようなイケメン俳優と美人女優が主演の作品ばかりの状況に、ドラマファンはウンザリしています。また、イケメン&美人コンビの場合、ルックスが良ければよいほど、リアリティーが薄れるというデメリットもあります。 それを解消するのにピッタリなのが、コミカルな演技ができる俳優を起用することです。そういった俳優を起用することで、作品にリアリティーが出てきますし、女優を引き立たせるというメリットもあります。ちなみに、そういう意味では大泉洋もムロと同じようなポジションだと言えるでしょう」(石田氏) 7月から新たな主演ドラマ『Iターン』(テレビ東京系)がスタートしたムロ。業界関係者はもちろん、男性ファン、女性ファンにも愛される彼の快進撃はしばらく続きそうだ。
2019.07.22 16:00
NEWSポストセブン

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