朝からあいにくの曇り空だったが、11月24日、東京・四谷の学習院初等科では、恒例の初等科祭が開催された。
体育館では、愛子さまが所属されるバスケットボールクラブが主催する“チャレンジコーナー”が行われ、胸に“GAKUSHUIN”と書かれた赤いユニフォーム姿の愛子さまはドリブルコーナーの係を担当されていた。
「幼稚園児や低学年の児童がドリブルに挑戦するのですが、愛子さまは小さい子供たちに優しくドリブルの仕方を教えていらっしゃいました。並んでいた子供から“ねえねえ”と話しかけられると、その子の目線まで腰を落として“どうしたの?”と声をかけられるなど、面倒見の良いお姉さんといったご様子でした」(学習院関係者)
そんな微笑ましい光景を、皇太子ご夫妻は目を細めてご覧になっていた。
「前日には都内の私立小学校のバスケットボールクラブが集まる大会があり、愛子さまは参加されたんですが、皇太子ご夫妻は応援には行かれなかったんです。そのためか、この日は前日の分まで、愛子さまに精一杯の声援を送られていましたよ」(前出・学習院関係者)
皇太子ご夫妻が、そのバスケの大会の応援に行かれなかったのには理由があった。
前日(11月23日)の勤労感謝の日は、天皇陛下が最も大切にされている宮中祭祀の新嘗祭が執り行われる日だったからだ。
新嘗祭は、その年の新穀を神々に供えて感謝し、来るべく新たな年の五穀豊穣を祈り、願うものだ。
そして、この祭祀が行われる宮中・神嘉殿の中では、陛下によって、皇位継承者にだけ受け継がれる“一子相伝”の秘儀が執り行われる。
“一子相伝”というのは、学問・技芸の奥義を、自分の子ひとりだけに伝えることで、この宮中祭祀の場合、“天皇”だけしか執り行うことができないため、“皇太子”にのみ継承される。
「そのため、陛下は毎年、新嘗祭が近づくと、儀式の練習をなさる際に、皇太子さまをお呼びになり、その所作をお見せになって、事前に教示されているのです」(宮内庁関係者)
※女性セブン2012年12月13日号