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中国で大規模恋愛・結婚調査 夫婦間に「愛人侵入」が5割

上海の夜景

 経済成長とともに中国人の「常識」は大きく変化しつつある。現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が指摘する。

 * * *
 今年1月11日、中国31省市区に暮らす若者を対象として大規模に行われた「中国人の恋愛と結婚に関する意識調査」を広東省党委員会の機関紙『広州日報』などが報じて大きな話題となった。

 本格的な性に関する調査だが、タイトルも刺激的で、〈中国人の恋愛・結婚調査 1995年後に生まれた世代は、18歳になる前に性行為を”お試し”済み〉である。

 記事の元となっているのは北京大学社会調査研究センターが発表した〈2015年中国人恋愛・結婚状況調査報告〉である。調査期間約2カ月で、8万サンプルを集めて統計を取ったという。

 タイトルに使われた調査結果は、”90後”(1995年以降に生まれた世代)の初体験の平均年齢が17歳にまで下がっていることを示したものだ。これは”80後”(1980年以降に生まれた世代)の平均(22歳)から5年も若くなったということだ。全体をならせば、初体験の年齢は18歳から23歳の間とされるが、この変化は社会に大きな衝撃を与えることとなったようだ。

 また学歴別の傾向では、やはり低学歴であるほど初体験の年齢が下がるという分かりやすい結果が導かれているが、その一方で話題となったのが博士以上の学歴を有する女性が奔放さだ。記事では、〈博士まで進んだ女性といえばいわゆる”瓶底眼鏡”の印象だが〉と断ったうえで、結婚前の恋愛人数について〈平均7.12人と〉非常に多いとしているのだ。

 初恋についてはどうだろうか。初めて恋愛を意識した年齢は、世代が若くなるのにつれて下がってきているが、今回の調査で興味深いのは両親の関係に問題のある子供(離婚、別居、再婚など)は総じて恋愛を意識する年齢が低いことが傾向として示されたというのだ。

 そして愛人文化が根付いている中国の結婚観については、夫婦間に第三者が侵入している割合がおよそ半分であることが明らかになった。

 設問「1度目の結婚期間に浮気をしたことはあるか?」に対し、「ある」と答えた男性は21.48%。女性は、19.98%。双方ともに「ある」と答えたのは8.7%で、いずれも「ない」と答えた割合49.84%を上回ってしまったのだ。

 だが、最後に「もう一度生まれ変わったらどんな結婚生活を望むか?」という問いに対しては、なんと86%の人が同じ相手と結婚したいと答えている。ちなみに「もう誰とも結婚したくない」は6.9%。「別の人と結婚したい」は7.1%だった。

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