●安田成美の養子縁組
一方、フジテレビ「オトナの土ドラ」枠では今、木梨憲武の妻・安田成美さん主演の『朝が来る』(土曜日午後11時40分)が放送中です。
やはり昔のままスレンダーボディで美形の安田さん。しかし、今回の役柄は夫の不妊に悩み、特別養子縁組で養子を迎え、その子の実の母親との間で葛藤し、生きることの困難さ暗さが滲み出てくる役で、中年の陰影をそれなりに醸し出しています。
さらに同枠で8月にスタートする次回作『ノンママ白書』は、石橋貴明の妻・鈴木保奈美さんが主演として登場するとか。かつて一世を風靡したトレンディ女優の「覚悟」も、ぜひ見てみたい。
F2女優の勝負の場は、ますます広がり充実しつつある。だからこそチャンスをものにして、良い意味で互いに競い合い、なるほど中年にしかできないという味わいを見せてほしい。
●「どす黒い女」の教訓を見せた黒木瞳
ちなみに、F2女優の先駆的存在であり「お手本」とは、個人的に黒木瞳さんではないかなと思います。
2012年~2013年にオンエアされた『黒い十人の黒木瞳。』(I~ⅢNHK BSプレミアム)では、「かわいい・きれいな私」をキパッと捨てることに挑戦。弁当屋のパートからクレイマー、清掃員から未亡人まで、実に30もの違う人物に成り切る覚悟を重ねた姿はアッパレ。
「どんなどす黒い女にもなってみせる」という覚悟と根性があってこそ、F2女優は輝きを放つ。それをしっかりと教えてくれる、F2女優のための教科書ではないかと。ただ、黒木さんの監督力の方はまだ公開直後で評判は未知数ですけれど。