ライフ

市販薬の逆効果を避けるための注意点と薬剤師への相談方法

市販薬を服用する際に注意することは?

 薬局で買える「市販薬」は、病院へ行かずとも症状を抑えられるなど便利に利用している人も多いだろう。だが、その使い方を間違えると、下痢止めで下痢が悪化したり、便秘薬で便が出にくくなるなど、かえって症状を悪化させる結果を招くことがある。市販薬の逆効果を避けるためには、何に注意すべきか。『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏が語る。

「ドラッグストアや薬局で薬を購入する際、自分で選ぶのが不安な場合には薬剤師に相談するのがよいでしょう。その際、ただ漠然と『目が痛い』『胃が痛い』と伝えるのではなく、その具体的症状を伝える必要があります」

「症状の重さ」を伝える必要があるのだ。市販薬には効果の強さや副作用リスクに応じて、「第1類」から「第3類」の種類がある。

「湿布ひとつをとっても、分類の違いによって含まれる成分が異なります。例えば『患部に触るだけなら痛くないが、押すと痛む』といったレベルなら、最も効果の低い『第3類』の湿布でも十分対応できる。このレベルの湿布には、インドメタシンなど非ステロイド性抗炎症薬『NSAIDs』が含まれていないので、筋肉を傷つける心配はなくなります。具体的に症状を伝えれば、薬剤師は適切な市販薬を提示するでしょう」(同前)

 症状とともに大切なのが、持病を伝えることだ。

「『高血圧患者に頭痛が生じた』というケースでは、鎮痛剤で頭痛を抑えてしまうと、高血圧性脳症など命にかかわる病気を引き起こす可能性がある。持病をきちんと伝えることで、薬剤師は『市販薬で対処できるものかどうか』を判断し、場合によっては医療機関の受診を勧めてくれる」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン